3万円台から購入できるコスパ抜群な大容量ポータブルバッテリー「BigBlue Cellpowa 500」を使ってみたレビュー
現代人の生活に必須なものが電気。この電気をいつでもどこでも供給できる「ポータブルバッテリー」はレジャーや災害時のために是非とも所有しておきたいガジェットですが、複数のスマートフォンを充電できるような大容量のものはどうしても値段が張ってしまいます。ポータブルバッテリーやソーラーパネルを専門的に製造するBigBlueの「BigBlue Cellpowa 500」ならば3万円台&容量537.6Whでバッテリー単位あたりのコスパが圧倒的とのことなので、実際に使ってみました。
BigBlue Cellpowa500 - Develop your off-grid space | Indiegogo
https://www.indiegogo.com/projects/bigblue-cellpowa500-develop-your-off-grid-space#/
BigBlue Cellpowa500の段ボールには、「BigBlue」という社名が大きく配されています。
開封。緩衝材はかなり分厚く、本体が厳重に守られています。
この緩衝材の中心部に本体が収まっていました。
これがBigBlue Cellpowa 500本体。色合いはやや茶色を帯びたネイビーブルーで、形状は丸みを帯びた直方体。ポータブルバッテリーらしく各種入出力端子が並んでいますが、丸みのある形状や大きなハンドルなどから「炊飯器っぽい」と複数の編集部員に言われました。
本体以外の付属品は、ACアダプター・片側がシガープラグのブースターケーブル・片側がシガープラグのDC 5.5mm×2.5mmケーブル・USB Type-Cケーブル。
身長180cmの編集部員が本体を両手で持つところ。本体サイズは横幅28.7cm×奥行20.8cm×高さ20.8cmで、重量は7.8kg。バッテリー容量は537.6Wh。
本体天面には収納可能な取っ手を搭載。
取っ手で持つとこんな感じ。7.8kgという重さがあるため、片手だけで持ち上げ続けるのは困難ですが、ちょっと場所を動かしたい場合にはかなり便利。重心の位置が良いため、片手でもバランスを崩さず持ち上げられます。
本体前面には入出力用のポートがまとめて取り付けられています。
前面左側には、シガーソケットに加え、DC 5.5mm×2.1mm出力の端子が2つ搭載。これらのDC端子のオンオフを切り替えるためのDCスイッチも備わっています。
右側にはAC出力のコンセントが2口に、ACスイッチがあります。AC出力の周波数は西日本で主に使われる60Hzに限られており、東日本で主に使われる50Hzへの切り替えは不可。
下段には左から順に、本体充電用のDC 5.5mm×2.5mm入力端子が1個、最大18WのQuick Chargeに対応したUSB Type-Aポートが2個、最大60WのPower Deliveryに対応したUSB Type-Cポートが2個、そして本体自体のオンオフを切り替えるマスタースイッチが備わっています。
両側面には排気スリットがあります。
背面にはLEDライトが内蔵されています。
真下にあるLEDライト用スイッチを長押しすると、LEDライトが点灯します。強・中という2つの強さに加えて、モールス信号でSOSを送信するSOSモードも搭載。デフォルトの強モードを暗所で使ってみるとこんな感じで、懐中電灯代わりとしては十分な光量でした。
底面の四隅には滑り止めが付いており、中央部には各種仕様が明記されています。
というわけで、実際に使ってみます。まずはマスタースイッチを長押しして電源をオン。
すると前面のモニターに以下の情報が表示されます。現状は充電も放電も行っていないため、充電電力と放電電力の値はゼロ。
まずは充電のため、付属のACアダプターを入力端子につないでみます。
付属のACアダプターは93W入力で、11%から100%までおよそ5.2時間かかるという情報が表示されました。
ACアダプターだけでなく、BigBlue Cellpowa 500はUSB Type-C Power Deliveryでの充電も可能。
実際に45WのUSB Type-C充電器と接続すると、42Wで充電できている様子。満充電にかかる時間は11時間でした。
ACアダプターによる充電とUSB Type-C Power Deliveryによる充電を同時に行うこともできます。USB Type-C Power Delivery側は2本同時接続も可能。
ACアダプターに加え、実測42Wと実測17WのUSB Type-C PDケーブルを挿してみたところ、以下のように「152W」で充電されるという結果に。93+42+17=152なので、ACアダプターとUSB Type-C PD×2の電流をそのままロスなく充電に回している様子。説明書によると、満充電にかかる時間は、ACアダプターのみなら6~7時間、USB Type-C PD(60W)×2なら5~6時間、ACアダプター+USB Type-C PD(60W)×2なら2.8~3.2時間とのこと。
続いては出力側を試してみます。シガーソケットにブースターケーブルを繋ぐ場合はDCスイッチ、ACアダプターを繋ぐ場合はACスイッチというように、出力を行う場合には対応するスイッチを長押しすると、出力準備OK。この状態では、対応するアイコンがモニターに表示されるようになります。なお、USB Type-Aのスイッチはマスタースイッチと共用で、マスタースイッチを2秒押し続ければUSB Type-Aをオン、さらに押し続ければ本体の電源がオフになります。
USB Type-Cは例外的にスイッチを押さずとも自動的にデバイスを接続すればオンに、取り外せばオフになります。
100%まで充電したのち、Acerの4K液晶モニター「RT280K」、PanasonicのノートPC「CF-SV8」、スマートフォン4台(iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 mini)を接続するとこんな感じ。
この状態では出力電力量は158W、計2.7時間の給電が可能でした。定格500Wと瞬間最大1000Wまでの出力が可能で、緊急時に大容量の出力を求められた場合でも、短時間ならば対応可能。バッテリーは三元系バッテリーの4倍の循環寿命を誇るというリン酸鉄リチウム電池を採用しており、2000回以上繰り返し使える上に、発火点もセ氏800度と安全性も確保されています。
実際に使ってみると、60円/Whというバッテリー容量あたりの価格が魅力的で、DC出力にAC出力、USB Type-Aポート、USB Type-Cポートと必要な機能は一通り揃っています。バッテリー容量537.6Whで3万5000円というのは、キャンプなどのレジャー用途や災害などの緊急時に対する個人レベルの備えとしてはちょうどいいバランス。冷蔵庫などの大がかりな家電機器に給電しようとすると容量がやや物足りない印象ですが、安価かつ省スペースなので、複数購入して災害時などはローテーションさせて使うというのもアリな印象でした。
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