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「外国人技能実習生に関する違反行為」を行った企業をマップからチェックできる「外国人技能実習制度 違反企業マップ」


技能実習制度(外国人研修制度)」は、開発途上国などの外国人を日本で一定期間受け入れ、OJTを通じて技能を習得してもらうという制度です。この制度は国際貢献と国際協力の一環として創設されましたが、近年では公文書の改竄や、実習生が劣悪な労働環境に置かれるなどの人権問題が噴出しており、「外国人を奴隷として働かせている」といった批判が絶えません。「外国人技能実習制度 違反企業マップ」は、外国人技能実習制度に関する違反行為を行った企業をマップ上に表示してくれるという、外国人技能実習生に対する関わり方を誤った企業を視覚的に知ることができるネットサービスです。

外国人技能実習制度 違反企業マップ
https://titp-help.com/

発展途上国などの外国人を一定期間(最長5年間)に限り受け入れ、OJTを通じて母国では習得困難な技能を習得してもらうという制度が技能実習制度です。この制度は国際貢献と国際協力を意図して創設されましたが、パスポート取上げ、強制貯金、研修生の時間外労働、権利主張に対する強制帰国、非実務研修の未実施、保証金・違約金による身柄拘束、強制帰国を脅し文句に使って性行為を迫るような性暴力などの事例が長年にわたって報告されてきました。こうした問題に対し、外国人技能実習機構の改善勧告や多数の報道が行われましたが、2019年度に厚生労働省が監督指導を行った9455事業所のうち6796事業所(約71.9%)で労働基準関係法令違反が確認されており、改善の兆しすら見えていない状況です。

外国人技能実習生の実習実施者に対する平成31年・令和元年の監督指導、送検等の状況を公表します
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13980.html


「外国人技能実習制度 違反企業マップ」は、外国人技能実習制度に違反した企業を視覚的に知ることができるというネットサービスです。実際にマップを使うには、公式サイトの「マップを見る」をクリックします。


初回起動時は位置情報へのアクセス許可が求められるので、どちらか一方を選択。


記事作成時点ではGoogleマップのAPIキーに関する問題が生じているようで、「Google Maps is no longer free~」というポップアップが出ていたので、「OK」をクリック。


一定のアクセス数に達するとAPIの利用に制限が発生するとのことで、以下のように背景に「For development purpose only」という表示が出ていますが、機能的には問題はないようなので今回はそのまま掲載しています。「外国人技能実習制度 違反企業マップ」は、Googleマップ上に外国人技能実習制度に違反した企業を表示してくれるというサービス。マップ上には、それぞれの地域で違反した企業の数がバブルで表示されており、☆アイコンは1社を意味しています。今回は違反企業が一番多かった関西圏をクリック。


するとマップがズームします。試しに神戸の星アイコンをクリックすると……


違反企業の社名と住所が表示されます。詳細を見るには、「もっと見る」をクリック。


詳細では、クリックした企業がどのような理由で外国人技能実習制度にまつわる諸法に違反したのかを知ることができます。マップに企業を登録するように求めることも可能ですが、違反理由の根拠資料が求められるため、表示されている企業は資料によって違反が裏付けられた企業となっているようです。


「外国人技能実習制度 違反企業マップ」は、「外国人技能実習制度に違反した企業を許さない」という意識の向上や違反企業の撲滅、そして本来の国際協力を取り戻すことを目的としていると明記しています。

よくある質問 – 外国人技能実習制度 違反企業マップ
https://titp-help.com/faq/

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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