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サーバー管理の面倒な部分を全部お任せできるクラウド型レンタルサーバーサービス「Zenlogicホスティング」の中の人にいろいろ聞いてみた


世界トップの人材を集めているGoogleでさえ毎月Google Chromeをアップデートしているように、どれだけ能力の高い人が開発してもバグや脆弱(ぜいじゃく)性が毎日のように見つかってしまうのがIT系のアプリやサービスです。自社でホームページや通販システムを運用している場合、内部で使われているOSやミドルウェアのアップデートに追従するのは専任のエンジニアを雇っている場合でもなかなか大変なもの。そうしたインフラ部分の管理をすべて「お任せ」にできるのがクラウド型レンタルサーバーサービス「Zenlogicホスティング」です。実際のところ、すべて「お任せ」でどの程度までやってもらえるのかなど、疑問をぶつけまくってみました。

レンタルサーバー|Zenlogic - 株式会社IDCフロンティアのレンタルサーバー
https://www.idcf.jp/rentalserver/server/


今回インタビューしたのはIDCフロンティア 営業本部 プロダクト企画部の黒田克之さんです。


GIGAZINE(以下、G):
本日はよろしくお願いします。Zenlogicホスティングのページを見ると「IDCFクラウドは安定性が高い」と書かれていますが、具体的にはどのように安定性が高いのでしょうか?

IDCフロンティア 黒田克之さん(以下、黒田):
実は、昔はZenlogicホスティングのサービスを別の基盤で提供していたんですが、そのときと比べてIDCFクラウド版では性能が格段に向上しています。例えばデータの読み書き速度が10倍から20倍になったり、秒間トランザクション数が5倍から10倍になったりですね。連休明けの朝みたいなアクセスが集中しがちなタイミングでも重くならないので、その点は安心して使っていただけるかと思います。他にも、IDCFクラウドのデータセンターを運用するメンバーがレンタルサーバーの管理もしているので、担当エンジニアの技術力が高いというのもポイントですね。

G:
根本的に性能が高いということですね。「(PDF)Zenlogicホスティングサービス仕様書 Ver.1.40」を見ると10ページ目の信頼性の部分に「外部環境での三世代バックアップ」とちょっとすごそうなことが書いてあるのですが、これはどういう状況を想定して作ったものなんですか?


黒田:
これは単純に、同じ環境でバックアップを取っていると本体とバックアップが同時に壊れてしまう可能性があるからです。Zenlogicホスティングサービスではネットワーク的にもノード的にも全く別の環境にバックアップを取っています。もちろん、このバックアップにインターネットからアクセスすることはできないのでバックアップからデータが流出するようなことはありえません。

G:
同じPDFの25ページ目にあるバックアップの仕様に、「毎日午前5時から順次バックアップ開始」「当日中にバックアップが完了しない場合があります」と書かれていますが、バックアップが当日中に終わらないことがあるんですか?


黒田:
この言葉は保険みたいなもので、もしデータの量が膨大になってしまってバックアップにものすごい時間がかかるようになったときでも、途中でバックアップをやめたりしないという意味で考えていただけると分かりやすいと思います。

G:
ちなみに、基盤となっているIDCFクラウドというのは物理的にはどこにあるのでしょうか。

黒田:
2021年2月8日時点では、東日本リージョンは福島県白河市に、西日本リージョンは福岡県北九州市にデータセンターが設置してあります。

福島白河データセンター|IDCフロンティア


福岡北九州データセンター(アジアン・フロンティア)|IDCフロンティア


IDCF北九州データセンター VR Video - YouTube


G:
かなり立派なデータセンターを自社で持っているんですね。

黒田:
ソフトバンクグループのITインフラ事業会社でデータセンターとクラウドを専門にやってますからね(笑)

G:
データセンター事業をずっとやってきたということですか。そのあたりも信頼性が高いポイントの一つですね。

黒田:
インターネットが出てきた頃からガチでデータセンターを運営してきた会社なので、建物などの設備だけでなくネットワークなども含めて、ノウハウの蓄積や運用のレベルはかなり高いと自負しています。金融系や官公庁にも使っていただけるレベルという感じで。

G:
ZenlogicホスティングのICシリーズのページを見ていくと、特徴のところに「他社では有料のサービスも標準機能として無料でご利用可能」とありますが、具体的にはどういう機能が無料になっているのでしょうか?


黒田:
一番大きいのはSSLサーバー証明書だと思います。Let's Encryptという無料のSSL証明書を使うことも可能なんですが、3か月で更新する必要があったり、古いAndroidデバイスで表示できなくなる問題があったりしてちょっと面倒な部分が多いんですね。その点、Zenlogicホスティング付属の商用SSL証明書なら無料で使えるし、期限やAPIなどのさまざまな問題にもZenlogic側で対応させていただくので、うっかり期限を切らしてしまってサイトが表示されなくなるような問題が発生しません。

G:
マネージドサービスの強みですね。ほかにも、サーバー移転作業代行サービスが用意されているとのことですが、実際にはどんなケースが多いですか?

黒田:
他社のレンタルサーバーから移転してくる際に使う方が多いですね。他には、AWSに移行したいという場合にも対応しています。やり方は移転前の状況に合わせて、仮想マシンごと持ってきたり、コンテンツを移植してきたりとさまざまです。

G:
プランの価格表を見て一つズバッと質問させていただきますが、他社と比較したときにスペックから考えると価格がやや強気なのかなと思うのですが、どういう層がよく利用しているのでしょうか。


黒田:
基本的には企業さんが相手ですね。安定性を重視していたり、サイトを制作会社に作ってもらってあとは気にしたくなかったり、できるだけ管理に人と時間を使いたくなかったり、そういうとにかく安定してずっと動いていれば良いという会社が使っている感じです。強気と言いますけど、このくらいの値段を取らないとマネージドサービスとしては逆に怖くないですか?AWSと同じような値段でマネジメントまで請け負ってしまうと、どこかで手を抜かないとビジネスとして成立しないと思います。

G:
参考に聞いてみたいのですが、そういう格安系のマネージドレンタルサーバー会社はどのあたりで手を抜いていそうですか?

黒田:
これはあくまで想像ですが、基本的にVMになっていないところが多いのではないでしょうか。例えば16コア256GBメモリとか書いてあるレンタルサーバーがあったとして、そういうところは何人で共有しているのかについては書いてないんですよ。そのサーバーに同居している他の人がみんなつつましかったら大丈夫ですが、突然他人のサイトにアクセスが集中したせいで自分のサイトまで落ちるようなことが発生する可能性がある形態は怖いと思います。せめてVPSくらいでないと安心はできませんね。VPSでもネットワークは共有なのでまだ怖い部分はありますけどね。

G:
なるほど。価格ページの下を見ると2週間無料トライアルと書いてあるんですが、これは商用環境がそのまま使えるということですか。

黒田:
基本的にはその通りなのですが、メールだけは制限しています。2週間の間にスパムメールだけばばっと流してやめていく人がいたので。

G:
Zenlogicホスティングのようなマネージドサービスを利用する人には、全ておまかせでやってほしいという人が多いと思うんですが、サポート面ではどのような内容の問い合わせが多いですか?

黒田:
典型的なのがアクセスが集中しそうだけど大丈夫かなという相談ですね。「この時期にセールスやるので」とか、「メディアに取り上げられそうなので」とか、はたまた事後的に「集中しちゃったけどどうすればいいのか」とか。ほかにはメールの使い方とか「制作会社に何々をしてくれと指示されたが何をすればいいか」とか。

G:
アクセス集中に関して、リソースブースターという機能もあるみたいなんですが、この機能は申し込んでからどうなるんですか?お客さん的には申し込んだら何もしなくても大丈夫な感じですか?


黒田:
何日からリソースブースター機能を使うのかという日付だけ伝えて貰えばOKです。このリソースブースター機能は需要があって、かなり多くの方に使っていただいています。

G:
日付は事前に指定しておく感じなんですね。どれくらい前から言っておけばいいんですか?

黒田:
このあたりはケースバイケースで対応させていただいてますが、前日に申し込んでいただければ最短翌日の午後1時以降で対応可能ですね。土日や祝日でも大丈夫です。リソースブースターでも対応できなさそうなレベルのアクセスが来そうだったらCDNを紹介しています。

G:
Zenlogicホスティングのサーバースペックを見ると、OSがCentOSのバージョン6.9と書かれていて、やや古めのバージョンだと思うのですが、バージョンアップの予定があったりするのでしょうか。


黒田:
バージョン番号だけみると確かに古いのですが、社内にディストリビューション作れるくらいのハイレベルLinuxエンジニアがいて、ちゃんとバージョン6.9のパッチ当てなどの保守作業もやってます。本当は8に上げる予定があったんですが、バージョン8が突然開発終了宣言をしてしまって。そこでですね……あの、ミラクルLinuxってご存じですか?

G:
2000年代に日本で作られていたLinuxディストリビューションのことですか?

黒田:
そう、そのディストリビューションを作っていた会社が今サイバートラストというSBテクノロジーの子会社になっていて、そこにCentOS 8の延長サポートをお願いしようと思っています。サイバートラストはRed Hat Enterprise Linuxのサポートを行ったり、Red Hat互換ディストリビューションを開発したりしていて、同じRed Hat互換のCentOSも問題なく延長サポートしてもらえるのでそのサービスを今後利用する予定です。結局、CentOSのバージョンは近いうちに8にするつもりです。お客さん的には内部のOSのバージョンが変わっても特に変化は感じられないかもしれませんが。

G:
相当技術力のあるエンジニアが管理を担当しているんですね。サポートのところを見るとテクニカルサポートとあって、サーバー環境を個別チューニングしてくれると書いてありますよね。個別チューニングってなかなか珍しいと思うんですが、これは無料なんでしょうか?


黒田:
パラメーターのチューニングはプラン1から全て無料です。ApacheのKeepAliveとかMaxClientsの調整は他社さんも多分されていると思うんですが、うちだとお客さんごとに環境が分離されていて、Apacheが違ったりMySQLが違ったりするのでこういう細かなチューニングができますね。

G:
すごいですね。

黒田:
あんまりニーズは無いんですけどね(笑)

G:
そうなんですか。便利なサービスだと思ったので、ニーズが無いのはちょっと意外です。

黒田:
もっとも、使っていただいている方にはすごい重宝していただいてます。一度使うと他のレンタルサーバーを使えなくなってしまうとか。

G:
ちょっとこんなことを聞くのは申し訳ないんですが、個人的にはZenlogicホスティングのページの方を見ると何が良いのかぱっと分かりにくいと思っています。代わりに個別のPDF資料を見ていると「あれ、思ったよりかなりしっかりしたサービスなのでは」と感じてきたのですが、なぜページの方はちょっと分かりにくくなっているのでしょうか?

黒田:
そうですね……、ウェブサイトの方は他のレンタルサーバーとの比較を重視しすぎたのかもしれません。他のレンタルサーバーで可能なことはZenlogicホスティングでも可能ですよという。

G:
なるほど。運用側として一番意識して欲しいのはどこになりますか?

黒田:
VMがお客さんごとに分離されているという部分ですね。環境が分かれているからお客さんごとに最適なパラメータに設定できるし、アクセスが集中しているサイトがあってもお互いに影響を与えないので安定性があるし、VMごと他のサービスに移行することもできるのでポータビリティもあります。「大きな災害で今稼働しているデータセンターが利用できなくなった!」という場合でもVMをまるごと他のリージョンにお引越しなんていうことだって可能です。また、「規模が大きくなったのでもっとリソースの大きいプランにしたい」という場合でも、別のサーバーや専用サーバーに引っ越す必要が無く、ただ割り当てるメモリとvCPUを増やすだけと、非常に簡単に行えます。よくあるクラウドのメリットがそのまんま適用可能ということです。


G:
資料を読んでいるうちに分かってきたのですが、Zenlogicホスティングの良い点は他社でできることができるという部分だけではなくて、ウェブサイトとかウェブサービスとかのサーバーの管理運用を何も考えず全部お任せしてしまえるという部分なんですね。「Zenlogicの強み」というページに「Zenlogicの考え方はシンプルです」と書いてありますが、これは単純明快ということだけではなく、サーバー運用の難しいところはZenlogicホスティングに任せてしまって、お客さん的には「こういうことをしたい」と言うだけで良いのがシンプルということなのかと思いました。

黒田:
中小企業さんとかって本業がメインで、ウェブを運用することはメインじゃないじゃないですか。ウェブの運用担当者さんとかも専業じゃなくて、ほかの仕事があって運用も任されているという状況だったり。そういう人にとってはZenlogicホスティングで全部お任せというのがポイント高いと思います。

G:
ちゃんとページが表示されて、ちゃんとメールが動いて、ちゃんと受注ができればそれで良くて、セキュリティ対応のパッチ当てやバージョンアップなどの細かな作業は勝手にやっておいて欲しいという企業には特に適しているサービスだということですね。この話の流れで話しておいた方が良いというところはありますか?

黒田:
証明書とか、ドメインとか、ampとかそういったメインのコンテンツ以外の部分をそれぞれのお客さんが管理するのは大変だと思うんです。僕たちとしては、Googleの動きなどを見て、最新のトレンドはとりあえずカバーしておいたり、ウェブの仕組みの変更などに対応したりして、「ウェブを安定して表示させる」という部分に集中して、お客さんはコンテンツの部分だけを考えればOKという状態が理想だと考えています。


G:
Zenlogicホスティングではお客さんが一番力を入れたい部分に全力をかけることができるということですね。本日はありがとうございました。

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https://www.idcf.jp/rentalserver/server/

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