完全無人の自動運転車によるタクシーサービスが中国で一般向けにスタート
中国屈指のハイテク都市である深セン市で、2021年1月27日から自動運転車による配車サービスがスタートしました。報道によると、一般市民も使用可能な自動運転車による配車サービスは、これが世界初となります。
AutoX全无人驾驶出租车早鸟用户报名 Registration for AutoX Driverless RoboTaxi Program
https://www.wjx.top/vj/em2IruV.aspx
AutoX opens robotaxi service to public in Shenzhen
https://www.therobotreport.com/autox-shenzhen-robotaxi-service-opens-to-public/
AutoXが提供する完全自動運転車による配車サービスがどういったものなのかについては、以下のムービーを見るとよくわかります
AutoX Opens Its Fully Driverless RoboTaxi Service to the Public in China (English) - YouTube
女性リポーターの近くに停車するAutoXのタクシー。車種はクライスラーのパシフィカです。
正面にはカメラとセンサーが取り付けられています。
カメラとセンサーは車の四方を捉えられるように、サイドミラーの根元やルーフにも取り付けられています。
荷物をトランクに載せて……
後部座席のドアのアウターハンドルに人さし指でタッチすると、ドアが自動で開きます。
乗り込むと、助手席のヘッドレスト裏にタブレットが取り付けられています。
シートベルトを取り付けてタブレットを操作すると後部座席のドアが閉まり……
ギアが自動的にP(パーキング)からD(ドライブ)に入りました。
スーッと静かにゆっくりと発進する車。
車の中はこんな感じ。助手席や運転席には誰も座っておらず、車に乗っているのは女性リポーターのみ。
天井にはサンルーフがついており、空が見えるようになっています。
空調も後部座席から調整可能。
走行状況やカメラ・センサーで捉えた情報は、助手席のヘッドレストに取り付けられたタブレットに逐一表示されます。
そのまま走っていると、前方の路上駐車に進路を防がれてしまいました。
そのまま停止し、左車線の車が過ぎ去ったことを確認すると、車線変更して進みます。
交差点を左折する時も、周囲に走る車がないかを確認するため、一時停止。
左折しかけたところに原付バイクが右折してきたのを見て、速度を落とします。
目的地付近で停車すると、ギアがPに入り、ハザードランプが自動で点灯しました。
トランクから荷物を降ろして……
無事、目的地に到着することができました。
AutoXの完全自動運転車によるタクシーサービスは、25台のロボットタクシーを用意しており、深圳市の坪山区65平方マイル(約170平方キロメートル)がサービス対象になっているとのこと。これまで実験的に完全無人運転の配車サービスが提供されてきたことはありましたが、AutoXのロボットタクシーサービスは、深圳市の市民であれば簡単な登録をするだけで使うことが可能。一般市民が利用可能な商用サービスとして提供されるのはこのAutoXのものが初めてだそうです。
AutoXのロボットタクシーサービスの利用はもちろん有料ですが、料金や利用で得られるポイントなどは不明です。なお、AutoXは深圳市だけではなく上海でもロボットタクシーサービスを試験的に提供しているそうですが、上海市では安全に備えた人間のドライバーを乗せているとのことです。
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