Zoomで会議内容の流出を防ぐために備えておくべきポイントとは?
新型コロナウイルス感染症の流行によって、自宅からでもミーティングが可能なビデオ会議の需要はますます高まっています。しかし、Zoomのようなビデオ会議サービスを利用した会議が増えれば増えるほど、機密事項である会議の内容が流出するケースも増えています。海外ニュースメディアのThe Interceptが、Zoomで情報流出を防ぐために気を付けるポイントをまとめています。
What You Should Know Before Leaking a Zoom Meeting
https://theintercept.com/2021/01/18/leak-zoom-meeting/
Zoomを使ったリモート会議は普及しつつありますが、インターネット上に会議の内容や機密情報が流出するケースが報じられることも多々あります。例えば2020年12月には、アメリカ・ネバダ州のラスベガス市で市議会議長と市議会議員のZoomでのミーティング映像が流出し、Twitter上でジャーナリストのガーソン・ボレロ氏がこの映像をTwitter上で拡散させました。
Exclusive...Just got this vid from a source in the room. It’s part of the exchange this afternoon between @CarlHeastie and Charles Barron. The Brooklyn Assemblyman was the only “No” vote against the Speaker. Others spoke but Barron was shut down, as this shows. pic.twitter.com/sxQ5MFLWzK
— Gerson Borrero (@GersonBorrero) December 1, 2020
こうした映像の流出を防ぐための機能が、Zoomのアプリケーションにはあらかじめ搭載されており、その1つが「透かし機能」です。
透かし機能は会議の参加者が共有する画面上に、各参加者のメールアドレスのレイヤーが表示されるというもの。透かしが入ると資料の視認性はやや下がりますが、ビデオ会議からの資料流出を防ぐ効果があります。
また、Zoomには画面だけではなく、音声にも透かしを入れる「オーディオウォーターマーク機能」が用意されています。これはユーザーがミーティングを録画した場合、ユーザーの個人情報を人間の耳に聞こえないレベルで埋め込むというものです。
もしミーティングの内容が不正に複製されても、流出したオリジナルは誰が録画したものなのかをすぐに調べることができます。そのため、機密性の高いミーティングをZoom上で行う時は、あらかじめこの透かし機能をオンにするべきだといえます。
by Asamblea Nacional del Ecuador
Zoomミーティングは、ソース保護のために独自の課題を抱えていますが、録音が透かし処理されておらず、音声や映像に特定され得る特徴がないことが徹底的に確認されていない限り、生のミーティング資料を公開しないように注意することで、これらの課題を最小限に抑えることができます。
ただし、会議の情報流出は、会議用の資料にとどまりません。たとえば、ミーティングの録画の中に、個人を特定できるような情報がうっかり映り込んでしまう場合もあります。たとえば、Zoomのアプリに表示されるミーティングの映像を録画する時に、録画方法によってはZoomのウィンドウの上にメール通知のポップアップが表示されたり、他のデスクトップアプリが映り込んだりしてしまうケースがあるとのこと。
The Interceptは「録画や録音に透かしが入っておらず、音声や映像に個人を特定できる要素が含まれていないことを確認するために十分に確認しなければならず、さらに会議の資料を一般公開しないように注意することで、情報流出のリスクを最小限に抑えることができます。」と語っています。
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