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Amazonの元税務マネージャーがインサイダー取引で告訴される


アメリカ合衆国における株式や公社債などの証券取引を監督・監視する証券取引委員会(SEC)が、Amazonの税務部門で上級管理職を務めた元従業員とその家族をインサイダー取引の罪で告訴しました。

SEC.gov | SEC Charges Amazon Finance Manager and Family With Insider Trading
https://www.sec.gov/news/press-release/2020-228


SEC charges former Amazon finance manager and her family in $1.4M insider trading case - GeekWire
https://www.geekwire.com/2020/sec-charges-former-amazon-finance-manager-insider-trading-alleged-tips-family/

Former Amazon finance manager charged with insider trading - Silicon Valley Business Journal
https://www.bizjournals.com/sanjose/news/2020/09/28/former-amazon-employee-insider-trading.html

2020年9月28日、SECがAmazonの元従業員であり同社の税務部門のシニアマネージャーを務めていたラクチャ・ボーラ氏とその家族をインサイダー取引で告訴しました。ラクチャ氏は2016年1月から2018年7月までの期間、SECに提出するAmazonの四半期および年間の決算報告書を策定するための計算を用いて、インサイダー取引のための機密情報を収集していたと報じられています。

ラクチャ・ボーラ氏は、夫のビキー・ボーラ氏にインサイダー取引のための機密情報を漏らしたと告訴されています。加えて、訴状によるとビキー氏は父親のゴッサム・ボーラ氏と共に、家族名義の銀行口座11個を使い、インサイダー取引を行ったとのことです。なお、ラクチャ氏ら一家は違法なインサイダー取引からの利益として140万ドル(約1億5000万円)を稼いだとされています。


SECのサンフランシスコ地域事務所で所長を務めるエリン・シュナイダー氏は、声明の中で「我々はボーラ一家が、繰り返し組織的にAmazonの機密情報を自分たちの利益のために使用してきたと主張しています。市場に影響を与える可能性のある企業の機密情報にアクセスできる従業員は、その情報を自身や友人、家族を豊かにするために使用することが禁じられています」と述べました。

SECによる訴状はシアトルの連邦裁判所に提出されており、この中でラクチャ氏・ビキー氏・ゴッサム氏の3人が連邦証券法の不正行為防止規定に違反しているとSECは告発しています。なお、ラクチャ氏ら3名は容疑を認めており、インサイダー取引の利益として総額142万8094ドル(約1億5000万円)を稼ぎ出したと訴状には記されています。加えて、ラクチャ氏らには110万6399ドル(約1億2000万円)という罰金の支払いが命じられています。

なお、ラクチャ氏は2012年12月にAmazonに入社し、2018年10月25日に退職しています。海外メディアのGeekWireはAmazonに対してコメントを求めていますが、回答は得られていません。

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in メモ, Posted by logu_ii

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