WHOが「緊急ではない歯科検査を避ける」ように求めている
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は主に飛まつ感染することから、世界保健機構(WHO)は「緊急でないルーティンの歯科施術はCOVID-19の感染率が十分に低くなるまで後回しにすべきだ」という見解を発表しました。
Considerations for the provision of essential oral health services in the context of COVID-19
https://www.who.int/publications/i/item/who-2019-nCoV-oral-health-2020.1
WHO Is Now Asking People to Avoid Routine Dental Work. Here's Why
https://www.sciencealert.com/who-says-you-should-delay-routine-dental-work-due-to-coronavirus-risk
COVID-19は唾液の微小粒子(エアロゾル)で感染が広がることがこれまでの調査で示されており、人の顔に近づいて長時間作業を行う歯科衛生士・歯科助手・歯科医は「最もCOVID-19感染リスクの高い職業」と考えられています。
新型コロナウイルス感染症のリスクが高い職業は?感染リスクをわかりやすく視覚化するとこうなる - GIGAZINE
このため、感染拡大を受けて世界各国で営業を停止する歯科医院が増加しましたが、ここ数週間・数カ月で多くの国において歯科医院が営業再開しだしているとのこと。
このような状況を受けてWHOは「口内の健康チェック、歯のクリーニング、予防ケアといった緊急ではないルーティンの口内ヘルスケアは、コミュニティ感染やクラスター感染などのCOVID-19の感染率が十分に低下するまで延期することを推奨します」と発表しました。また審美歯科の治療についてもWHOは同様の見解を述べています。一方で、深刻な痛みがあったり日常生活の質を落とすような緊急の問題がある場合は、治療を行うべきだとしました。
エアロゾルは超音波洗浄機を使う歯のクリーニングや、インプラントの埋め込み、抜糸、歯面研磨といった作業の最中に発生します。このためWHOはガイダンスの中で、エアロゾルの発生を最小限に抑えながら行える広範な治療法を列挙しました。
WHOのブノワ・ヴァレンヌ氏は、多くの国において歯科的な問題は医療保険の対象外となっており、歯の問題が多くの人の生活に悪影響を及ぼしているという現状の問題を指摘。特に今回のパンデミックによってWHO加盟国の75%で歯科サービスが完全あるいは部分的に中断されたと述べています。またヴァレンヌ氏は記者団に語る中で、歯科医がCOVID-19感染を予防する防護具を入手できない可能性を懸念しました。
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in メモ, Posted by darkhorse_log
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