2020年07月25日 20時00分レビュー

簡単＆短時間であらゆる食べ物をサクッと燻製風味にできる「Smoking Gun」レビュー

低価格で買える段ボール製の燻製スモーカーや金属製の燻製スモーカーは、準備や使用に手間がかかります。「Smoking Gun」はスモークチップの煙を吹きかけるという瞬間燻製によって手軽にサクッと燻製の味わいが楽しめるということなので、実際に使ってみました。

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Smoking Gunは、ラベルが貼り付けた段ボール製の小箱で送られてきました。

中にはSmoking Gun本体・チューブ・掃除用ブラシ・取扱説明書が入っています。

これがSmoking Gun本体です。

サイズはこんな感じで、手のひらに載るほど小型。

チューブ込みの重量は実測300g。

天面には、燻製用のチップを入れる燃焼室が備わっています。

右側面には、電源ボタン。

左側面には、煙を排出するためのチューブを接続するための穴があります。

使用時は底面の電池挿入口に、単3電池(別売)をセットします。

接続穴にチューブを接続。

燃焼室にスモークチップを入れます。今回はさくらのスモークチップを使用しました。

電源ボタンを押して、ライターやマッチでスモークチップに点火すると……

チューブから燻煙が放出されます。Smoking Gun本体は、空気を燃焼室側から吸い込んでチューブ側に送り込むという働きをしています。

実際にチューブから放出される燻煙はこんな感じ。

「Smoking Gun」のチューブから放出される燻煙はこんな感じ - YouTube

燻製していく食材はあらかじめ表面を乾燥させる必要があるため、1時間ほど乾燥させた皮付きソーセージを瞬間燻製してみます。

フタのある容器か、食品用のビニール袋にソーセージを投入。今回は以下のように、皿の上にソーセージをのせて、透明容器でフタをしました。

チューブの先端部を差し込んで……

準備完了。

実際にソーセージを瞬間燻製している様子が以下。

「Smoking Gun」でソーセージを瞬間燻製している様子 - YouTube

ピタッと隙間なく合わさるタイプの容器ではなかったため、かなりの燻煙が漏れ出ています。中は燻煙で満たされていて真っ白。何が入っているか見えません。

燃料室にスモークチップを満タンになるまで入れた場合、約4分間ほど燻煙の放出が続きました。

瞬間燻製したソーセージを食べてみたところ、外側の皮はさくらチップの香りがしっかりと感じられる一方で、中側の味わいは元のまま。Smoking Gunで可能な瞬間燻製は、あくまで香りを付けてくれるというものです。皮付きソーセージは乾燥させて香りが染みこみやすい水分を減らした上に、皮の部分が香りを染みこみにくくしているせいか、瞬間燻製の威力がわかりにくい印象でした。

次は生食用サーモンでトライ。通常スモークサーモンは1日ほど乾燥させてから燻製にしますが、瞬間燻製は香り付けオンリーなので、香りが染みこみやすい非乾燥状態のサーモンを使います。

皿とフタでは隙間からどうしても燻煙が漏れ出てしまうため、今度は密閉力の高いジップロックを使用しています。

実際にサーモンを瞬間燻製している様子が以下。

「Smoking Gun」で生食用サーモンを瞬間燻製する様子 - YouTube

袋の中ほどまでグッとチューブを差し入れると、燻煙が中に充満します。

瞬間燻製終了後に、フタをキッチリと閉じて燻煙を逃がさないようにできるのもジップロックの利点です。今回は4分間瞬間燻製した後、3分ほどジップロックを閉じて燻煙を保持しました。

瞬間燻製中は以下のようにチューブの周りを抑えるようにフタを閉じて、煙が逃げないようにするとベター。

なお、今回はスモークチップが燃え尽きるまでSmoking Gunを動作させているため、あふれ出た煙が漏れまくり。部屋に燻煙が充満していて、部屋中が燻製されている状態に。

「煙が漏れると困る」という場合には、スモークチップの量を減らすか途中で電源ボタンを押して停止することで、燻煙の量を適宜調節することも可能です。

瞬間燻製前のサーモン(左側)と、完成した瞬間燻製後のサーモン(右側)を並べてみるとこんな感じ。食べてみると、瞬間燻製後のサーモンはバッチリ薫香が付いており、スモークサーモンではないものの、スモークサーモンっぽいものになっていました。

今度はミックスナッツ。

ジップロックに入れて……

4分ほど瞬間燻製し、ジップロックを密閉して3分ほど待ちます。

食べてみると、食べた瞬間はさくらチップの薫香がフワッと口の中に充満しますが、その後はミックスナッツ自体の味わいしか感じられません。アーモンド・カシューナッツ・クルミ・マカダミアナッツの4種類の中では複雑な形状をしているクルミが一番薫香が強かったので、表面積が広いほうが香りが染みやすいのかも。

これまでの結果から判明した、瞬間燻製が効果を発揮しやすい「乾燥していない」「表面積が広い」食べ物ということで、次は生ハムをチョイス。

同様に4分間瞬間燻製して、3分ジップロックで保持してから食べてみたところ、生ハムは薄く切られているせいか、「表面だけに薫香が付く」という瞬間燻製の特性が有利に働いて、かなりのスモーク感があります。試食した編集部員からも高評価でした。

試食した編集部員からダントツの高評価を得たのがチーズです。

チーズは柔らかいせいか薫香が中まで染みこんで、本格的なスモークチーズに近い印象。チーズ自体の味わいもさくらチップとマッチしており、抜群の味わいでした。

瞬間燻製は燻煙を吹きかけて香りを付けるという燻製なので、あらゆる食品に薫香を付けることが可能。さらに、瞬間燻製は食べ物だけでなく飲み物にまで香りを付けられるので、ウイスキーやビールなどをスモーキーな味わいにすることもできるというのが通常の燻製とは大きく異なります。

Smoking Gunを使い終わった後は、燃焼室をブラシや水でキレイに清掃して……