サイエンス

新型コロナウイルスの影響でペニスが勃起しっぱなしになってしまった男性


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状が悪化した患者の男性器が4時間にわたって勃起し続けたという報告が挙がっています。担当した医師は「COVID-19の影響で勃起を余儀なくされた可能性が高い」とみています。

Priapism in a patient with coronavirus disease 2019 (COVID-19): A case report - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735675720305143

Coronavirus patient suffers painful four-hour erection due to blood clots in his penis - Mirror Online
https://www.mirror.co.uk/science/coronavirus-patient-suffers-painful-four-22288031


報告されたのは、COVID-19に感染した62歳の男性で、左そけい部と虫垂切除の手術経験がありました。男性は発熱・乾いたせき・呼吸困難など、典型的なCOVID-19の症状をみせ、フランスのル・シェネ地方にあるヴェルサイユ中央病院の集中治療室に収容されたとのこと。

集中治療室に収容された男性は人工呼吸器を装着することになりました。医師は、男性がCOVID-19の症状にくわえて、陰茎の一部が性欲とは無関係に4時間以上勃起し続ける「持続勃起症」を発症していることに気づきました。


医師のさらなる診察により、男性の陰茎内部で血栓症を発症したことで内部の海綿体に血液がたまり、持続勃起症を発症していたことが判明しました。COVID-19患者の最大30%が血栓症を患うといわれており、特に肺塞栓(そくせん)症深部静脈血栓症を引き起こしやすいとされています。

その後、医師が陰茎から血液を吸引して血栓を除去し、交感神経刺激薬であるエチレフリンを注射。さらに血栓の再発予防に血液抗凝固薬を1日2回投与することで持続勃起症は治まったとのこと。人工呼吸器を装着後、男性患者は回復し、2週間で退院。その後も陰茎やその他の部位で血栓症の発生は見られませんでした。

ヴェルサイユ中央病院のミリアム・ラマムリ医師らの研究チームは報告書の中で、さらなる症例の報告が求められるとしながらも、「私たちの患者への基礎医学および臨床検査は、新型コロナウイルス感染と持続勃起症の関連を強く示しています」と述べ、COVID-19と持続勃起症に因果関係がある可能性を示唆。さらに同様の持続勃起症が認められた場合には、迅速に治療されるべきだと主張しました。

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in サイエンス, Posted by log1i_yk

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