サイエンス

新型コロナウイルスに感染して3時間にわたりペニスが勃起し続けた男性が死亡


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は単に呼吸器系の症状が現れるだけでなく、脳に対するダメージ血液の問題が生じることが報告されています。そんなCOVID-19について、「3時間にわたりペニスの勃起が止まらない状態が続いた後に死亡した男性」の症例報告が医学誌のAmerican Journal of Emergency Medicineに掲載されました。

Priapism in COVID-19: A thromboembolic complication - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735675720311918

A Man With COVID Had a 3-Hour-Long Erection Due to Priapism—Here’s What That Means | Health.com
https://www.health.com/condition/infectious-diseases/coronavirus/priapism-causes-erection-in-covid-patient

COVID-19 patient dies after rare 3-hour erection in hospital - National | Globalnews.ca
https://globalnews.ca/news/7688491/coronavirus-erection-covid-19/

2020年、アメリカに住む69歳の男性がせきや呼吸困難、全身の脱力感といった症状で急性副鼻腔炎と診断されましたが、症状が悪化したことで病院に搬送されて検査を受け、COVID-19陽性であると診断されました。男性はそのまま入院することになりましたが、次第に病状が悪化したために人工呼吸器が取りつけられて、米国集中治療学会のガイドラインに従ってうつぶせの状態で寝かせられたとのこと。


翌日になって看護師が鎮静状態の男性の体勢を変えようとしたところ、男性のペニスが勃起していることに気付きました。医療チームはペニスの周りに保冷剤を置くなどして勃起を抑えようとしたものの、なんと3時間にわたって男性のペニスは勃起したままだったそうです。

男性のペニスを超音波検査で調べた医師は、血液がペニスから排出されなくなってしまう「虚血性持続勃起症」であると診断しました。なお、虚血性持続勃起症の症状にはペニスの強い痛みがありますが、男性は鎮静によって意識がない状態だったため、痛みの有無は不明でした。


持続勃起症は放置しておくと海綿体組織に異常が生じて勃起障害となってしまう可能性があるため、医療チームはペニスの根元に血流を改善する薬を注射し、針でたまった血液を排出するといった治療を行いました。その結果、勃起は治療から30分後に収まったとのこと。ところが男性のCOVID-19関連の症状は悪化し続け、最終的に勃起持続症とは別のCOVID-19の合併症で亡くなったそうです。

男性が虚血性持続勃起症になってしまった理由について、医師らはペニス内部の血管に血栓が形成されて血流が閉塞(へいそく)してしまう血栓症が原因だったと推測しています。COVID-19の患者では、さまざまな臓器において血栓が生じるということは以前から指摘されており、肺動脈などが閉塞する危険もあるとされています。

新型コロナウイルス感染症は「心臓・肺・腎臓などの主要な臓器で血栓を発生させる」という報告 - GIGAZINE


COVID-19のせいで勃起が止まらなくなってしまった症状についても前例があり、2020年7月にはフランスに住む62歳の男性が血栓により勃起持続症になってしまったことが報告されています。なお、この男性の場合は人工呼吸器の装着後に症状が改善し、2週間後に退院することができたとのこと。

新型コロナウイルスの影響でペニスが勃起しっぱなしになってしまった男性 - GIGAZINE


なお、COVID-19の症状によって血栓が形成される事例だけでなく、アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスワクチンについても、「接種後に血栓を形成する可能性がある」との声が挙がっています。デンマークでは60歳の女性がワクチン接種後に血栓症で死亡したとの報告を受け、2021年3月11日から2週間にわたってアストラゼネカのワクチン接種を中断すると発表しました。

AstraZeneca vaccine suspended by several European nations as blood clot reports investigated - CNN
https://edition.cnn.com/2021/03/11/europe/astrazeneca-vaccine-denmark-suspension-intl/index.html

Several Countries Just Suspended AstraZeneca Vaccine, But No Health Issues Confirmed
https://www.sciencealert.com/several-countries-suspend-astrazeneca-vaccine-but-no-health-issuesconfirmed


デンマークのMagnus Heunicke保健大臣は、2週間にわたりアストラゼネカのワクチン接種を中断するとの発表について、あくまでも一時的な措置であると強調。デンマーク国家保健委員会も、今回の措置はあくまでも一時的な保留であるものの、ワクチンの接種を続けるには安全性を確認する必要があると述べました。

また、ノルウェーやアイスランドでもデンマークと同様にアストラゼネカのワクチン接種を中断したほか、スペインも55~65歳の人に対するアストラゼネカのワクチン接種を中断しています。イタリア・オーストリア・エストニア・リトアニア・ルクセンブルグ・ラトビアでも、アストラゼネカ製ワクチンの一部のバッチ(1回のプロセスで製造された品質が均一と予期できるワクチン)を接種しないことを発表しています。

欧州医薬品庁(EMA)は各国がアストラゼネカのワクチン接種を中断していることに対し、ワクチン接種を受けた人が血栓症を発症する割合は、接種を受けていない人より高いとは言えないと指摘。「今のところワクチンが血栓症を引き起こしたという兆候はなく、ワクチンの副作用としてリストされていません」「ワクチンの利点はリスクを上回り続けており、血栓症に関するイベントの調査が進行している間、ワクチンの投与を続けることができます」とコメントしました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
新型コロナウイルスの影響でペニスが勃起しっぱなしになってしまった男性 - GIGAZINE

新型コロナの影響で「男性の生殖能力が低下する」という可能性が示される - GIGAZINE

「睾丸」が原因で男性の新型コロナウイルス感染症が重病化しやすいという仮説 - GIGAZINE

新型コロナウイルス感染症は「心臓・肺・腎臓などの主要な臓器で血栓を発生させる」という報告 - GIGAZINE

新型コロナウイルス感染症で重症化する患者は「血液」に大きな問題が発生している可能性 - GIGAZINE

オックスフォードの新型コロナワクチンの有効性は「2回投与で82.4%」という報告 - GIGAZINE

in サイエンス, Posted by log1h_ik

You can read the machine translated English article here.