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地球外生命体は一体どんな見た目をしているのか?


さまざまな疑問に科学的根拠をベースに回答するサイエンス系YouTubeチャンネルのKurzgesagtが、「もしも地球外生命体がいるなら、どのような見た目をしているのか?」を想像力と科学的根拠をベースに予想しています。

What Actual Aliens Might Look Like - YouTube


本物の地球外生命体はどのように見えるのでしょうか。


地球上の生命は信じられないほど多様で、奇妙で極端な場所に生息しています。青いドラゴンのような見た目のウミウシから、鉄のように硬い殻を持つカタツムリまで、さまざまな見た目の生物が生息しています。


想像力と科学を用いることで、エイリアンの姿がどのようなものかを予想してみましょう。


例えば、太陽の5分の1程度のサイズの赤色矮星「オキュラス」があったとします。これは太陽よりもはるかに暗い恒星で、地球よりは少し大きいくらいのサイズ感です。


この赤色矮星の周囲を地球の20倍近い速さで周回する、「Ipa」という惑星が存在するとします。潮汐固定されているので惑星の片側は常に影(夜)となりますが、もう片側は常に赤色矮星からの光に照らされることとなります。


光の当たる地域は暖かくて快適ですが、影の地域には黒い極寒の海が広がることとなるそうです。光の当たる地域と影の地域の境界では熱気と冷気がぶつかり、嵐が発生します。そこには比較的穏やかで安定したエリアが形成され、生態系がほぼ完ぺきなバランスを保つことになるそうです。


そんな生命のためにあるとも言える海の中に潜ると、そこには海藻のジャングルが広がっており、無数の生物を発見できるはずです。


地球の場合、白い太陽光を受けるため光合成に最も有用な赤色の波長を吸収し、残りを反射するため植物は緑色になります。


しかし、赤色矮星の周辺に存在する惑星の場合、赤色矮星は太陽ほど明るくなく、光線は嵐によって減衰するはずです。そのため、植物は弱い赤外線の残りを利用するため黒色になると予想できます。


この海底ジャングルで植物が成長しては死んでを繰り返すことで、海底には生命をはぐくむための栄養が豊富に蓄積されることとなります。そして、いつしか大きな流線型の涙の形をした生き物が生まれる可能性があるとKurzgesagtは推測。これは魚のように見えるそうで、「地球上の多くの海の生き物と同様に、水中を移動する際に発生する抵抗を最小限に抑えるよう最適化された結果の形状」だそうです。


そんな異星の魚を捕食する生物がいるとするなら、それらは獲物を欺くために周囲の植物に擬態した生物であるはず。


異星の海に生息する魚やその捕食者は、赤色矮星からの光が届かない暗い海の中に生息しているため、目が発達しておらず、代わりに聴覚や触覚を発達させているはずです。そのため、異星の海は地球の騒々しいジャングルのように、生物の鳴き声や生活音で騒々しいはずとKurzgesagtは予想しています。


次の生命が育まれる可能性のある星は、周囲を十数個の溶岩惑星が周回している、青く輝くB型主系列星の周囲を周回する惑星です。


この星はサイズと組成が海王星に似たガス惑星ですが、海王星よりも多くの水を持っているとのこと。


この星では海王星の900倍の光を浴びることとなるため、大気が巨大な白い雲を形成します。この雲は巨大でも浮かび上がるのに十分な温かさを持っているとのこと。


この雲の中には、地球の微生物のように、メタンを吸収して空気中の硫黄や窒素化合物を食べるプランクトンのような生物が生息している可能性があります。


星が熱く明るくなるにつれ、雲は高い高度をとるようになり、より生物にとって適した環境へと進化していきます。そんな雲の中で最も一般的なのが、クモのような硫黄を摂取する生物。これは四足歩行で、「硫黄を摂取するため黄色がかった白色の体になるだろう」とKurzgesagtは推測しています。このクモのような生物はクモの糸よりも細い電気的な糸で浮力を得る可能性があります。なお、地上にもカニクモが同様の方法で移動しているそうです。


ガス惑星に生息するクモは、熱い高地で卵をふかさせながら繁殖します。


このクモの卵にはさまざまな生き物がくっついており、これは卵を食べようとする捕食者だそうです。


巨大なクジラのように、巨大な生物が生まれる可能性もあるとのこと。しかし、そういった巨大な生物でも薄い膜で形成された、風船のような生物になるとKurzgesagtは予想しています。この空クジラは体内に閉じ込めたガスを加熱することで浮力を得て、空をフワフワと飛行する可能性があるとのこと。空クジラはより大きな浮力を得られるように、体をどんどん大きくしていく可能性があるとKurzgesagtは推測しています。


空クジラは地球のクジラが海中で大量のプランクトンを摂取するように、空の雲の中に生息する大量のクモなどを食べて暮らす可能性があるそうです。


他にも、ガスを超加熱して排出することでロケットのような推進力を得るイカのような生物が生まれる可能性もあります。


この生物はハチドリのように長くとがったくちばしをしており、空クジラの浮遊用の燃料を食べて生活する可能性があるとのこと。


ただし、この種のガス惑星の寿命は短いため、このようなユニークな生態系に出会える可能性も非常に少ないそうです。

3つ目は木星の13倍の質量を持ち、60倍という強い磁場を持つ褐色矮星です。


この褐色矮星の近くには黄色い恒星があり、衛星もあります。この衛星は地球と同じくらいの光を受けることができるはずですが、衛星は褐色矮星を3時間で周回するため、昼は非常に短くなります。


褐色矮星の衛星の重力は地球のわずか5%であるため、あまり熱を保持しない薄い二酸化炭素の大気しか保持できず、平均気温は氷点下となります。


夜になるとドライアイスの雪が降り、緑・青・赤のオーロラが空に輝きます。


そんな衛星は、金属で飽和した星雲から生まれたものであるため、鉄と鉛が豊富です。冷たい環境には有毒な鉱物が満ちていますが、生命はそのような状況でも生まれます。もしこのような環境に生物が生まれるなら、アンモニアを主食とし、褐色矮星の磁場を生物学的に取り入れた生命が生まれるのではないかとKurzgesagtは推測しています。


実際、地球ではミツバチなどが磁場を感知できます。


また、この衛星では日が昇ると雪が止み、気温が急激に上昇します。すると地面がきしみ、周囲からカラフルな液体が流れ出ます。これは木星の衛星であるエウロパで起きるような、火山活動だそうです。そのような過酷な環境でも植物が生まれる可能性があるとのこと。実際、地球の北極では短い夏の期間に花が芽を出すそうです。


褐色矮星の衛星のような環境で育つ植物の場合、磁気と低重力を利用して、上空1kmまで伸びる可能性もあるとのこと。これだけ長身長になる理由は、できるだけ長く日の光を浴びるためです。


他にも、アイススケートをするカタツムリのような生物が生まれる可能性があります。頭から電気を通す2本の長い触覚が伸び、磁気を捉える凧のような役割を果たすことで、驚異的なスピードでの移動を実現することも考えられます。


褐色矮星にカタツムリのような生物が存在するなら、それを捕食する生物の存在も想像してしまうものです。もしもそのような捕食者が存在するなら、「アシカと甲虫を交配したような動物」になるとKurzgesagtは推測。この捕食者は、地面に隠れ、獲物を検出し、急速に通り過ぎる際に攻撃するために、電気感受性のひげを持っている可能性があるとのこと。


記事作成時点では人類は地球外生命体を発見するに至っていませんが、私たちの子孫が実際に宇宙を冒険し、「エキゾチックな海」や「大陸ほどの大きさの雲」、「鉱物だらけの惑星」などで、今回予想したような地球外生命体に遭遇する可能性はあります。

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in サイエンス,   動画, Posted by logu_ii

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