実は2018年以降に発売されたmacOS機器ではMACアドレスが変更不可能になっていた
2018年以降に発売されたmacOS機器ではMACアドレスが変更できなくなっていることが、Macユーザーから複数のフォーラムで相次いで報告されています。
MAC address spoofing not working |Apple Developer Forums
https://forums.developer.apple.com/thread/106768
Change MAC address? | MacRumors Forums
https://forums.macrumors.com/threads/change-mac-address.2154569/
macos high sierra - Can't spoof MAC address in a MacBook - Stack Overflow
https://stackoverflow.com/questions/52421789/cant-spoof-mac-address-in-a-macbook
Cannot change MAC address on Macbook Pro 2018 and newer · Issue #87 · feross/SpoofMAC · GitHub
https://github.com/feross/SpoofMAC/issues/87
MACアドレスは、LANカードなどのネットワーク関連のハードウェアに一意的に割り当てられ、データの送受信に使用される物理アドレスです。MACアドレスは重複して正常な通信ができなくなる可能性やセキュリティ上の問題から、設定によりMACアドレスを変更可能な製品も数多く発売されています。
「MACアドレスが変更できない」と報告されていたのは、2018年以降に発売されたMacbookなどのmacOS端末。2018年以前に発売されていたmacOS端末では、一例では、「"sudo ifconfig en0 ether <新しいMACアドレス>"」といったコマンドでMACアドレスを変更可能でした。
MACアドレスの詳しい変更方法は以下のサイトで確認できます。
macOS でターミナルを使って自分のMAC アドレスを変更する方法 - yu8mada
https://yu8mada.com/2018/06/27/how-to-change-one-s-own-mac-address-using-terminal-on-macos/
しかし、「2018年以降に発売されたmacOS端末では、MACアドレスを変更できない」と複数のフォーラムで相次いで報告されました。同様の投稿があったフォーラムでは2018年以降のmacOS端末におけるMACアドレスの変更方法について議論が尽くされましたが、解決策はなし。macOSもハードウェアも単体ではMACアドレスを固定しないものの、2018年以降のApple製ハードウェアとmacOSが組み合わさると、MACアドレスが固定化されるようです。
以下の画像は、macOSで正常に動作してたMACアドレスを変更させるPythonスクリプト「SpoofMAC」を2018年以降に発売されたMacbookで動かしている様子。「sudo spoof-mac randomize en0」とターミナルで入力してSpoofMACによるMACアドレスのランダム化を実行していますが、「sudo spoof-mac list」によって表示された各デバイスのMACアドレスは変わらず。このSpoofMACは2018年以前のmacOS端末では動作が確認されていました。
同様の投稿が寄せられていたstackoverflowのフォーラムでは、「2018年以前に製造されたデバイス上で動いているような偽装情報をmacOSに認識させると、と再びMACアドレスの変更が可能になるかもしれない」と示唆されています。
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