タランティーノ監督が映画監督を目指すきっかけになった「ウエスタン」オリジナル版予告編公開
「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」をはじめとした西部劇映画で知られるセルジオ・レオーネ監督による作品で、日本では短縮版しか公開されなかった「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」(初公開時邦題:ウエスタン)のオリジナル版の日本初公開に向けて、予告編が解禁となりました。
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』公式HP
http://onceinthewest2019.com/
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」予告編 - YouTube
この予告編は、50年前に作られた2分40秒のアメリカ版予告編を1分40秒に短縮し、ナレーションやセリフ、効果音をすべてカットした上で、エンニオ・モリコーネ作曲のテーマ曲を聞かせる構成となっています。
なお、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」が公開50周年を迎えるにあたって、マカロニ・ウエスタンとセルジオ・レオーネ研究の世界的権威であるサー・クリストファー・フレイリングによる研究の総決算「ONCE UPON A TIME IN THE WEST: SHOOTING A MASTERPIECE」が刊行されています。本書は厚さ3.8cmで335ページという大著で、生前のレオーネ監督へのインタビューをはじめ、スタッフやキャストの証言、美術監督カルロ・シーミによるセットデザインや衣装デザイン画、撮影日誌など、作品の全てを網羅した内容となっています。
序文は12ページあり、2019年8月30日公開の映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で本作のタイトルを引用したクエンティン・タランティーノ監督が手がけています。この中でタランティーノ監督は「セルジオ・レオーネこそイタリア映画界で最も偉大な映画監督であり、フィルム・スタイリストでありストーリーテラーである」と語り、「この映画を見て映画監督になろうと思った」と告白しています。
クリストファー・フレイリング著、クエンティン・タランティーノ序文「ONCE UPON A TIME IN THE WEST:SHOOTING A MASTERPIECE」REEL ART PRESS刊
作品のあらすじは以下の通り。
大陸横断鉄道敷設によって新たな文明の波が押し寄せていた西部開拓期。ニューオーリンズから西部に嫁いできた元・高級娼婦のジルは、何者かに家族全員を殺され、広大な荒地の相続人となった。莫大な価値を秘めたその土地の利権をめぐり、ジルは、鉄道会社に雇われた殺し屋、家族殺しの容疑者である強盗団のボス、そしてハーモニカを奏でる正体不明のガンマンらの熾烈な争いに巻き込まれていく―。
◆「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」作品情報
主演:クラウディア・カルディナーレ、ヘンリー・フォンダ、ジェイソン・ロバーズ、チャールズ・ブロンソン
監督・原案・脚本:セルジオ・レオーネ
原案:ダリオ・アルジェント、ベルナルド・ベルトルッチ
脚本:セルジオ・ドナーティ
撮影監督:トニーノ・デッリ・コッリ
美術・衣装:カルロ・シーミ
音楽作曲・指揮:エンニオ・モリコーネ
配給:アーク・フィルムズ boid インターフィルム
©1968 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
今秋9月27日(金) より 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
・関連記事
マーティン・スコセッシ監督悲願のマフィア映画「アイリッシュマン」予告編公開、主演はロバート・デ・ニーロ&アル・パチーノ - GIGAZINE
美しいパリをそのまま写実的に映画に取り込んだ「ディリリとパリの時間旅行」のミッシェル・オスロ監督インタビュー - GIGAZINE
キューブリック・スコセッシ・ルーカスら巨匠も称賛した一大叙事詩「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」オリジナル版の日本初公開が決定 - GIGAZINE
・関連コンテンツ