Chromiumベースの新しいEdgeのプレビュー版をMicrosoftが公開

MicrosoftはWindows 10のデフォルトブラウザであるMicrosoft Edgeの開発において独自開発のブラウザエンジン「EdgeHTML」の続投をやめ、オープンソースプロジェクトの「Chromium」をベースに作り替えることを2018年12月6日に発表していましたが、2019年4月8日にその新しいChromiumベースのEdgeのプレビュー版が公開されました。

Microsoft Edge preview builds: The next step in our OSS journey | Windows Experience Blog
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2019/04/08/microsoft-edge-preview-builds-the-next-step-in-our-oss-journey/

What to expect in the new Microsoft Edge Insider Channels - Microsoft Edge Blog
https://blogs.windows.com/msedgedev/2019/04/08/microsoft-edge-preview-channel-details/

プレビュー版のEdgeはMicrosoft Edge Insiderのサイトからダウンロードできます。

記事作成時点でダウンロードできるのは「Dev Channel」および「Canary Channel」の2つです。Canary Channelは毎日アップデートが行われる最新版ですが、最新であるため発見されていないバグなどを含む可能性が高くなっています。Dev Channelでは週に1度、その週リリースされたCanary版のうち最も安定したバージョンがDev版としてリリースされます。これら2つは主にブラウザの開発者を対象としています。

CanaryやDev版よりもさらに安定しているバージョンがリリースされるのが「Beta Channel」で、企業や通常のデベロッパーが新しいEdgeを試験するのに適しているのはこのバージョンですが、リリースにはしばらくかかりそうとのこと。また、記事作成時点ではDev版・Canary版ともにWindows 10用のものしかダウンロードできませんが、将来的にはWindowsの他のバージョンやmacOS向けのEdgeもリリースされる見込みとのことです。

また、Chromiumを採用するにあたり、MicrosoftのチームはChromiumの開発へも力を入れており、2018年12月以降Microsoftのエンジニアによるアップデートが275回以上Chromiumへ適用されているとのこと。

新しいEdgeのユーザーエージェント文字列では「Edg」が採用されており、今までの「Edge」と重複しないようになっています。例えば記事作成時点でのDev版のユーザーエージェントは以下の通りとなっています。

Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/74.0.3729.48 Safari/537.36 Edg/74.1.96.24