YouTubeが無料で「ターミネーター」など100本近くのハリウッド映画を広告付きで公開中
by Digitas Photos
YouTubeが無料で長編映画を全編視聴可能な公式チャンネルを2018年10月から公開していると、海外メディアのAdAgeが報じています。配信作品の中には「ターミネーター」「ロッキー」など名作と呼ばれる作品も含まれています。ただし、無料公開されている映画には広告がついているとのことです。
YouTube starts showing free Hollywood movies with ad breaks | Digital - Ad Age
https://adage.com/article/digital/youtube-starts-showing-free-hollywood-movies-ad-breaks/315631/
YouTubeはこれまで、AmazonビデオやAppleのiTunesと同じように、映画のオンデマンド有料配信サービスを提供していました。YouTubeがこっそり開設したチャンネル「Free to watch」は、映画に広告をつけることで無料で視聴可能となっています。提供されているのは「ターミネーター」「ロッキー」といったハリウッドの名作映画から、「Mr.ズーキーパーの婚活動物園」「キューティー・ブロンド」「エージェント・コーディ」などのコメディ映画やファミリー向け映画もそろっているとのこと。なお、記事作成時点では、日本から「Free to watch」へのアクセスはできません。
by Garry Knight
「広告付きで無料の映像をストリーミング配信するサービス」はこれまでにもいくつか存在していて、2017年には、ビデオオンデマンドサービス「Tubi」や「Roku」が広告付きで無料の映画配信サービスチャンネルを開設して話題となりました。また、大手スーパーマーケットチェーンであるWalmartも、ビデオオンデマンドサービス「Vudu」で無料の映像コンテンツを配信したり、映画配給会社のMetro-Goldwyn-Mayer(MGM)と提携してオリジナルコンテンツを製作したりしています。
また2018年8月には、AmazonがFire TVの利用者向けに、広告付きの無料映像配信サービス「Free Dive」の提供を計画していると報じられています。
AmazonがFire TV利用者向けに広告付きで無料の映像配信サービスを計画中 - GIGAZINE
TubiのCEOを務めるFarhad Massoudi氏は「広告付きでの無料映像配信サービスは巨大な市場を抱えています。これから大手企業すべてがこの波に乗ることでしょう」とコメントしています。ストリーミング映像配信サービスの老舗にして最大手であるYouTubeはGoogleの広告技術を持ち、月間19億人のアクティブユーザー数を誇ります。急速に拡大する「広告付きの無料映像配信サービス」市場にYouTubeが参入することで、映像配信サービス間の市場競争がさらに激化すると予想できます。
YouTubeの製品管理担当ディレクターのRohit Dhawan氏はAdAgeに対して「ユーザーからの要望によって、有料映画を提供するだけではなく、広告付きながら無料映画を提供することができました。これは広告主にとっても大きなチャンスとなります」とコメントしていますが、YouTubeの契約条件や広告収入をどのように分配するかについては明らかにしていないそうです。
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