個人情報を収集したスマートTV「VIZIO」が「あなたは集団訴訟に参加して和解金を得る資格があります」とテレビで通知することに
ユーザーの個人情報をこっそり収集して広告会社に販売していたことがバレて集団訴訟を提起されていたスマートTVの「VIZIO」が、原告団に賠償金を支払うことで和解に至ろうとしています。訴訟が大詰めを迎える中、VIZIOは集団訴訟に参加できる潜在的な原告に対して、テレビ画面で「あなたは集団訴訟に参加できます」と通知するそうです。
Smart TVs: First, They Spied; Now They Are Being Programmed to Make Amends | Hollywood Reporter
https://www.hollywoodreporter.com/thr-esq/smart-tvs-first-they-spied-now-they-are-being-programmed-make-amends-1140285
アメリカで激安の大画面テレビを販売するVIZIOが、個人データをユーザーに無断で収集していた事件については、以下の記事を読めばわかります。
テレビがユーザーの詳細なコンテンツ視聴データを秘密裏に収集した件で違約金支払い、集団訴訟に発展する恐れ - GIGAZINE
アメリカの連邦取引委員会(FTC)とニュージャージー州の消費者庁に違約金として合計220万ドル(約2億4000万円)を支払うことで和解したVIZIOでしたが、大方の予想通りユーザーからクラスアクション(集団訴訟)を提起されました。
この集団訴訟では原告のユーザーと被告のVIZIOは和解することで合意しており、カリフォルニア連邦地裁に対して「潜在的な和解」での紛争解決が通知されていました。そのためカリフォルニア連邦地裁は2018年9月12日に結審して和解を承認し、その具体的な内容を公表する予定でしたが、当事者から延期の申し出があったとのこと。
その理由は集団訴訟に加わって和解金を得る権利を持つ潜在的な原告が多数いること。そのため、VIZIOは集団訴訟に加わる資格のある特定のテレビ利用者に対してスマートテレビの機能を活用して、テレビ画面に「あなたは集団訴訟の潜在的な原告です」と表示する予定だと、Hollywood Reporterは報じています。
集団訴訟で原告の代理人を務めているギラード・ギブス弁護士は、和解成立を目指して最終的な手続きを進めており、2018年10月3日に詳しい和解条件を公表する意向です。
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