警察署に保管されていた134丁の銃が「オモチャに変わっていた」ことが発覚、銃の行方は不明

警察署内に保管されていた拳銃やライフルなど計134丁が盗難されるという事件がパラグアイで発生しました。盗まれた銃は本物によく似たプラスチック製や木製のオモチャの銃に入れ替えられており、担当者によるチェックをごまかすための偽装工作が行われていたとのことです。

Roban 42 fusiles de la Policía - Nacionales - ABC Color
http://www.abc.com.py/nacionales/roban-42-fusiles-de-la-policia-1734419.html

Thieves replace Paraguay police rifles with toy replicas - BBC News
https://www.bbc.co.uk/news/world-latin-america-45320202

More Than 130 Guns Go Missing, Paraguay Police Say; Toy Replicas Left Behind : NPR
https://www.npr.org/2018/08/27/642295396/more-than-130-guns-go-missing-paraguay-police-say-toy-replicas-left-behind

パラグアイのフアン・エルネスト＝ビジャマジョール内相は事件について「44丁のライフル銃と90丁の拳銃が盗まれました。とても悪質な犯罪行為です」と声明を発表。また、「警察が一度にこれほどの銃を盗まれるというのは、通常では考えられない」ともエルネスト＝ビジャマジョール内相が述べており、大規模な犯罪組織や警察組織に内通する人などによって行われた可能性を示唆しています。

盗まれた銃の中で特徴的なものはライフル銃の「FN FAL」です。FN FALは北大西洋条約機構(NATO)によって結成された軍でよく使用されていました。パラグアイでもFN FALが使用されていた時期がありましたが、近年では「旧型の銃で使えない」と判断され、同国のカピアタにある警察署内に保管されていました。

2018年7月になると、カピアタの警察署内に保管されていたFN FALなどの銃を軍に移管することが決定します。そして、移管作業を進める中で、保管されていた銃が同型の銃とよく似たエアガンなどに置き換えられていたことが発覚しました。犯行が行われた時期は明確になっていないものの、BBCが「2017年頃から闇市場にFN FALが出回り始めた」と報道していることから、事件の発覚する1年以上前に134丁の銃が盗まれていたと考えられています。

エルネスト＝ビジャマジョール内相は保管武器のチェックプロセスに問題があったことを認めており、「事件の捜査と合わせて、再発防止策を検討する」と述べています。