渡り鳥に取り付けたトラッカーを何者かが利用し、電話代約30万円が請求されることに
シュバシコウは毎年ポーランドからアフリカまで6000kmの渡りを行います。ポーランドのコウノトリ観察プロジェクトEcoLogicは例年通りシュバシコウにGPSトラッカーを付けて観察を行っていたのですが、このうち1羽がつけていたGPSトラッカーのSIMチップがなぜか2700ドル(29万8000円)も請求されることとなりました。
How a stork landed researchers a $2,700 phone bill
https://www.zmescience.com/ecology/animals-ecology/stork-phone-bill-29062018/
Migrating Stork Lands Environmental Group $2,700 Cell Phone Bill | IFLScience
http://www.iflscience.com/plants-and-animals/migrating-stork-racks-up-2700-on-researchers-cell-phone-bill/
多額の請求が行われることになったのは、「Kajtek」という名前の個体がつけていたGPSトラッカーのSIMカード。研究者がオンライン上でKajtekの動きを追跡していたところ、2018年4月26日ごろにKajtekのシグナルを見失ってしまったとのこと。最後にKajtekの居場所が確認されたのはスーダンの青ナイル州で、EcoLogicは何者かがGPSトラッカーを発見し、SIMカードを自分のスマートフォンに挿入して使用したために、多額の請求がきたと考えています。理由はわからないものの、Kajtekについては「既に死んでしまっているだろう」という考えをEcoLogicは述べています
シュバシコウは夏をヨーロッパで過ごし、冬はアフリカで過ごすため、上昇気流の助けを借りて1万kmの渡りを行うこともあるとのこと。2018年4月にはKlepetanというオスの個体が16年連続でアフリカ南部からクロアチア東部の街に戻り、ハンターに羽を打たれたMalenaというメスと再会を果たしたという「遠距離恋愛」が話題になりました。Malenaはクロアチアで地元の学校で管理人を務めていたStjepan Vokicさんが世話をしています。
Malenaと散歩するVokicさん。
A faithful male flying thousands of miles each year to join a handicapped female who cannot fly -- the story of two storks in Croatia, Klepetan and Malena, is one of love and devotion beating the odds https://t.co/NgGgA4ioZl pic.twitter.com/4YwG4heH6w
— AFP news agency (@AFP) 2018年4月13日
MalenaとKlepetanの遠距離恋愛を例としてみてもわかるように、シュバシコウのGPSトラッキングによってシュバシコウの習性や行動などが理解されるようになってきています。ただし、EcoLogicは一体誰がKajtekのSIMカードを使ったのかが不明であることから、29万8000円分の電話代を団体が支払う必要があると語っています。
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