メモ

「シャチに襲われる」などの状況をピンポイントで示すメディカルコードは実際にどれほどの頻度で使われているのか?

by Bong Grit

診療記録の管理や保険金請求管理に使われる国際疾病分類(ICD)は数々の疾病や健康上の問題を分類・コード化しています。コードの中にはもちろん結核や胃潰瘍といった一般的な症状もあるのですが、「シャチに襲われた」「水上スキーでの火災でやけど」といったピンポイントすぎるものも存在します。これらのイレギュラーなコードが実際にはどのくらいの頻度で使われているのか?ということが、医師検索サービスのAminoによって調査されました。

Struck by what? Bizarre diagnoses in medical coding
https://amino.com/blog/struck-by-what-bizarre-diagnoses-in-medical-coding/

There are some crazy medical codes out there—here are the weirdest on record | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2017/08/struck-by-cow-contact-with-dagger-the-oddest-medical-codes-youll-see/

7万6000もの病気やケガの状態などを表すICD-10のコードの中には「異様で個人的な見た目(R46.1)」「ハチの毒による作用、故意の自傷として、後遺症(T63.442S)」「ローラースケートと連続でぶつかることによる歩行者の足の負傷(V00.01XD)」といった不可思議なコードも存在することから、アーティストによって「ICD-10 Codes」というユニークな絵本も制作されています。なお、ICDコードにどのようなものがあるのか?ということは、ここから検索可能

ICD-10 Codes | Books | Humor | ICD-10 Illustrated – ICD-10 Illustrated: Books, Posters & PowerPoint Presentations
https://www.icd10illustrated.com/


絵本の内容は以下のムービーから確認できます。

Flipping through Struck by Orca: ICD-10 Illustrated - YouTube


Aminoの調査によると、過去1年の間に「シャチに襲われる(W56.22XA)」のICDコードが使われた回数はゼロとのこと。一方で、「鶏に襲われる(W61.32)」は200件、「牛に襲われる(W55.22)」は1700件の報告がありました。


また、馬や豚にかまれるという、比較的理解しやすい状況がある一方で、「偶然他人にかまれる(W50.3XXA)」という、やや状況が理解しがたい報告も1万600件存在します。

2016年の間に「家具にぶつかる(W22.03)」を経験した人は2万5500人、「壁に衝突(W22.01XA)」は1万720人が経験したとのこと。このあたりはスマートフォンやタブレットを歩きながら使用することが原因と思われます。


また、ICD-10には「contact(接触)」シリーズもあり、「作業台のツールに接触(W27.0)」が8900件、「ネイルガンに接触(W29.4)」が2200件、「稼働中の芝刈り機に接触(W28)」が3400件、「剣や短剣に接触(W26.1)」が600件など、想像するだけで痛そうな事故がかなりの数で報告されています。


Aminoは、ケースの報告の中にはコードの打ち間違いが含まれる可能性があるとしていますが、鶏に近づく時や剣で戦う時には十分に注意しましょう。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「死亡者数の多い死因第1位はインフルエンザだった」など、過去110年間にわたる死亡者数と死因の遷移 - GIGAZINE

「医療ミス」がなんとアメリカ人の死因の第3位であることが判明 - GIGAZINE

死ぬとどうなるかを科学的に解説するとこうなる - GIGAZINE

世界中で少年少女を次々と自殺に追い込んでいく謎の死のゲーム「青い鯨(Blue Whale)」とは? - GIGAZINE

現実にあった6つの奇妙な死因 - GIGAZINE

ABCの歌にあわせて色んな死に方で人が死んでいく「ABC of Death」 - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.