セキュリティ

Appleの販売業者がユーザーの個人情報を勝手に売りさばいていたことが明らかに

By Kārlis Dambrāns

スマートフォンユーザーにとっての危険対象といえば、ハッカーや悪意のあるアプリ、マルウェアなどが一般的ですが、中国のiPhoneユーザーにとっての「最悪の敵」は端末の販売業者だったようです。

Officials arrest Apple distributors who sold private data – BGR
http://bgr.com/2017/06/08/apple-china-arrests/


中国のApple製品販売業者がAppleのデータベースからユーザーの機密データを違法に販売していたことが明らかになり、22人が逮捕されました。なお、販売業者は逮捕されるまでに、個人情報を販売して730万ドル(約8億円)を稼いでいたとみられています。

販売されたデータというのは、ユーザーのApple ID・名前・電話番号などで、1アカウントあたりわずか1.5ドル(約165円)から26ドル(約2900円)程度で販売されていたとのこと。なお、機密データの販売は思いの外好調だったようですが、どれくらいのユーザーデータが流出したのかは現時点では不明です。

By njt1982

逮捕された販売業者はサードパーティーの販売者であると見られていますが、少なくともAppleの内部サーバーのある程度のレベルの階層にアクセスする権限を持っていたことは明らか。報道によれば、中国当局による数か月に及ぶ調査の末に逮捕されることとなったそうです。

Appleが中国市場に参入したのは2014年のことで、China MobileがAppleと提携してiPhone 5s/5cの販売をスタートしてから中国でのiPhoneブームが始まりました。しかしその後、中国の政府当局は「Appleが中国の顧客をスパイしている」として繰り返し訴えを起こしており、Appleと中国との関係は激しく揺れ動いています。


なお、過去には本物か偽物かまったく見分けのつかない偽のApple Storeが中国に存在すると話題になったり……

本物か偽物かまったく判別のつかない中国のApple Store - GIGAZINE


Appleが中国のスマートフォンメーカーから「デザインが酷似している」として知的財産権侵害を申し立てられ、中国の知財当局にiPhone 6の販売停止命令を下されたりと、中国では幾度も厄介ごとに巻き込まれてきたApple。

Appleがパクリだと訴えられた中国訴訟が解決、やっとiPhone 6の販売再開へ - GIGAZINE


それでも中国でのAppleの売上は依然として好調であり、Appleにとっては欠かせない市場であるといえそうです。

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in モバイル,   セキュリティ, Posted by logu_ii

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