生き物

人類はどこからやってきたのかがわかる地球の歴史をまとめたムービー


46億年前に発生したといわれる太陽系に生まれた何もない惑星・地球から、一体どのようにして生命が誕生することになり、原始的な地球生命がどう進化して人間になっていったのか、ということを解説するアニメーションムービー「How Did You Get Here?(あなたはどうやってここまでたどり着いたのか?)」が、自らのルーツをわかりやすく確認できる内容になっています。

How Did You Get Here? - YouTube


「生命」とは、「代謝」「複製」「進化」という3つの要素によって組織された遺伝単位を指します。


生命の楽園となる地球を含む太陽系は、46億年前に誕生したといわれています。


爆発した1つの星が太陽と500の小惑星を形成し……


小惑星がお互いにぶつかり合って、水星・金星・地球・火星などの地球型惑星を生じさせました。


当時の地球は約6億年もの間、生命が誕生するには熱すぎる惑星でした。水分は地表にとどまることなく蒸発してしまい……


生命の始まりとなる単純な化学反応が始まっても、地球に降り注ぐ無数の彗星や隕石がもたらすエネルギーがすべてを破壊していました。


やがて彗星や隕石の落下が収まると地球の温度は下がり始め、地表に水が存在できるようになりました。これが37億年前のことで、地球に初めて生命が誕生したのもこの頃であると見られています。しかし、生命の誕生がどうやって始まったのかについては諸説あり、隕石を生命の起源とする説や、熱で反応する化学反応から生命が誕生したとする説などが議論されています。


地球で最初の生命が誕生した瞬間を正確に示すのは困難ですが、これまでに37億7000万年前の海中の熱水噴出孔付近に生息していた生物の化石や、42億年前の生物の化石が発見されています。


これらの地球最古の単純生物は、エネルギーを体内にとらえ、自らを複製することで発展していきました。


それから約20億年もの間、地球上の生命体はすべて単細胞生物で占められていました。これらの単細胞生物は太陽から降り注ぐ強烈な紫外線から身を守るため、海洋に生息する必要があったのですが、「光合成」という注目に値する進化を遂げることになります。


約25億年の地球生物に突然変異が生じ、地球生物は太陽光から代謝に必要なエネルギーを得ることができるようになったのです。光合成の副産物として酸素(O²)が作り出されるようになり……


最終的に致命的な太陽光から地球を保護する役割を担うオゾン層が形成されました。


当時の地球生物にとって酸素は有害な物質だったのですが、酸素を使った代謝反応は効率的で細胞をより大きくできるため、地球生物は酸素に対する耐性を持つように進化していきます。


約10億年前の地球生物は、自分より小さな細胞を体内に取り込んで吸収するようになり、さまざまな環境に対する適応力を増大していきました。


ほかの生物を取り入れるようになると、分裂後も体内で選択的有利が働くようになり、やがて地球生物は遺伝物質を交換するようになりました。これらの生物は性交を行っていたとも言い換えられます。単細胞生物は有糸分裂か単純な核分裂を行っていましたが、やがて減数分裂が発展するようになり遺伝子の再編成が始まりました。


これにより、生物はより子孫を残せる可能性がある方向へ遺伝子を変更できるようになり、進化はスピードアップしました。


生命の樹の枝分かれが始まり、最初に植物が生まれ、続いて菌類、珊瑚、前口動物、棘皮動物などの複雑な生物が誕生し始め……


地球最初の魚類が誕生。


魚類の中から、腸で酸素を吸収することで一時的に陸上でも活動できるよう進化した四肢動物が登場しました。


進化が進むと、四肢動物は腸とは別に肺を持つようになり、陸上を歩き回れるようになります。水陸両用の両生類が爬虫類になり、爬虫類は巨大な恐竜へと進化しました。


約6600年前に人間の祖先となるほ乳類も生まれ、天敵となる恐竜は小惑星の衝突によって絶滅したと考えられています。


そこから何千万年もかけてほ乳類が枝分かれしていき、類人猿と猿の先祖が誕生。約400万年前には人類と同じく二足歩行を行うアウストラロピテクス・アファレンシスが存在したことを示す化石が発見されています。これが数百年かけて10万回以上の世代交代を経て、より大きな脳を持ち手で道具を使う能力を備えた「ホモ(ヒト)属」の歴史が始まりました。


この頃から菜食中心の食生活は、季節の変化による影響を受けにくい肉食を含む雑食性に変化していったとのこと。


約180万年になると、人類の直系の祖先となるホモ・エレクトスが出現しました。


そして数百年前の地球に、現生人類が属するホモ・サピエンスが誕生したものと見られています。その当時、地球は急激な気象変動に見舞われ、ホモ・サピエンスはわずか全部で数百人という絶滅危惧種にもなったのですが、人類は生き延びることに成功したようです。


約6万年の地球には、ホモ・サピエンスのほかにネアンデルタール人デニソワ人という3種類のヒト属が存在していたと考えられています。かつてはホモ・サピエンスとその他の旧人類との間で交配が行われて混血が生まれることはなかったと考えられてきましたが、ここ最近の研究により、ネアンデルタール人やデニソワ人とも異種交配していたことがわかってきています。ネアンデルタール人由来の遺伝情報は最近の計算によれば少なくとも20%にはなると考えられているとのこと。


しかし、約3万年前にネアンデルタール人は絶滅してしまい、現代のヨーロッパに生息していたホモ・サピエンスが、地球上唯一の人間となったわけです。


ホモ・サピエンスが生存できたのは、ほかの霊長類と異なり脳の進化を選んだため。人間の脳の割合は体重の2%ですが、脳は摂取したカロリーの20%を必要とします。


やがて繁栄した人類は世界中に分布しましたが、進化によって備わった知恵は、さまざまな環境で人類が生存することを可能にしました。元は100人未満の遊牧民だった人類は、現代に至るまで数十億人という人口に発展してきたわけです。

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in 生き物,   動画, Posted by darkhorse_log

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