家族や大切な人とお互いの居場所を共有できるアプリ「Trusted Contacts」をGoogleがリリース

Googleがアメリカ時間の2016年12月5日、身近な家族や恋人、友人などの「信頼がおける相手」にお互いの居場所を共有できるアプリ「Trusted Contacts」をリリースしました。このアプリを使うと、特別にステータスを付与した相手との間でGPSの位置情報を共有できるようになります。

Let your loved ones know you’re safe with our new personal safety app
https://blog.google/products/maps/let-your-loved-ones-know-youre-safe-our-new-personal-safety-app/

Trusted ContactsはAndroid向けにリリースされたアプリで、災害や事故など不測の事態に相手にGPSによる位置情報や、オンライン/オフラインの状況を知らせることができるサービスです。記事作成時点では日本での提供は未スタートとなっています。

このアプリではまず、家族や友人などの相手に「Trusted(信頼できる)」というステータスを与えて情報を共有する相手を設定します。すると相手には自分がどこかを移動中であることや、端末が電波を受信しているオンライン情報であるか否かの情報が共有されるようになるとのこと。また、自分の身が安全でないと感じた時には、実際の居場所をTrustedな相手に送信することが可能です。

さらに、相手のことが心配になった場合には居場所の通知をリクエストすることも可能。例えば、TheimaがTrustedに設定しているElliotに対して「Share Your Location(現在の位置を共有する)」あるいは「Ask for Elliot's Location(Elliotの現在地をリクエストする)」というコマンドが用意されているので、後者を選ぶと……

Elliotの端末画面には「Thelma has requested your location (Thelmaがあなたの現在地をリクエストしました)」という通知が表示されます。

リクエストに対し、「Decline(拒否する)」または「Share(共有する)」というリアクションが可能。「Share」を選択すると……

Thelmaに対して現在地情報が共有されました。なお、このリクエストに対しては、「5分間」など所定の時間内に反応がない場合に自動で現在地などを共有することもできるようになっています。

共有された現在地のイメージはこんな感じ。地図上に居場所が示され、可能な場合には「Hey I'm walking home(今帰ってるところ)」などのメッセージを加えることもできるようです。

Trusted Contactsアプリを起動すると、Trustedの相手の画面には自分の名前に「Active」と表示され、自身の端末が電波を受信中であり、端末を持ってどこかを移動中であることが通知されるようになっています。また、端末がオフラインだったり、まったく移動がない場合には、自分が最後にActiveだった時刻が表示されるとのこと。

このアプリを使うと、地震や火災などの災害発生時や、誘拐や暴漢などの犯罪に巻き込まれた際の安否確認を行うことが容易になるとのこと。情報共有はオプトイン制のため、希望しない時は共有を停止できるほか、情報共有中には画面に大きくバナーが表示されるので、知らない間に情報が漏れることを防止できるようにもなっています。また、Tustedステータスは最大で50人に付与することが可能です。

Trusted Contactsアプリの日本でのリリース時期は不明。また、iOS版アプリも提供予定ですが、こちらも時期は不明となっています。

Trusted Contacts - Google Play の Android アプリ