キーホルダーサイズの超小型&超薄型ゲームボーイを開発したハッカー登場
もともとの大きさがポケットに入るぐらいのゲームボーイをさらに小型化し、キーホルダーサイズにまで縮めたハッカーが現れました。解像度は96×64ドットという小ささですが、問題なくテトリスをプレイしている様子が公開されています。
Tiniest Game Boy Hides in Your Pocket | Hackaday
http://hackaday.com/2016/11/28/tiniest-game-boy-hides-in-your-pocket/
開発を行ったのはSprites modsを運営するSprite_TM(本名:Jeroen Domburg)氏で、この成果は2016年11月に開催された「2016 Hackaday Superconference」において発表されました。Sprite_TM氏は思春期のころからキーホルダーサイズのゲームボーイが欲しいと夢見ていて、技術の進歩によって、その夢を実現しました。
ちなみにSprite_TM氏は「小さいゲーム機」が好きらしく、2012年にはRaspberry PiでMAME専用機を制作したことも。
Raspberry Piで昔のアーケードゲームを遊べる…2.4インチTFT付きの完全専用機 | TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2012/11/29/20121128a-diy-raspberry-pi-hack-lets-you-build-the-smallest-gaming-cabinet-in-the-world/
画面の解像度は、オリジナルのゲームボーイが160×144ドット。新たなスクリーンとしてまず候補に挙がったのは800×600の有機ELディスプレイでしたが720ドル(約8万2000円)と費用の面で折り合いがつかず、次に見つけたのが1インチサイズで3.8ドル(約430円)の有機ELディスプレイ。解像度は96×64ドットと小さいのですが、テストしたところ問題なく使えることが分かったので採用。
ハードウェアとしては、小型Wi-FiモジュールであるESP-WROOM-32モジュール採用のESP32チップ、直径1cm未満のスピーカー、150mAhのリチウムイオン電池を搭載。ケースは3Dプリンターを用いて作られました。
ESP32チップはデュアルコア240MHzに512KBのRAM、Wi-Fi・Blueotooth対応という性能で、この条件でも動くエミュレーターとしてSprite_TM氏はGNUboyを選択しました。
実際に動くキーホルダーゲームボーイでテトリス、スーパーマリオワールド、DOOMをプレイしている様子が以下のムービーで見られます。その流れで39分26秒ぐらいから「ウィッチャー3」をプレイしていますが、これは当然ながらゲームボーイ上で動かしているわけではなく、VNCを経由して「動かしているように見せかけている」ものです。
The Tiniest Game Boy for Your Key Chain - YouTube
発表を行うSprite_TM氏
キーホルダーサイズのゲームボーイ……の偽物。ただの時計で、ゲームを遊ぶことはできません。
Sprite_TM氏が作り上げたのはこういった「ゲームボーイ風の何か」ではなく、キーホルダーサイズで実際に動くゲームボーイ(互換ハードウェア)。
鍵やUSBメモリと並べるとこんな感じ。
テトリスをプレイしている様子はこんな感じ
今度はマリオ
そしてDOOM
最後はウィッチャー3
これはさすがにこのゲームボーイもどきでは動かせません。あくまで「動いているかのように見せているだけ」です。
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