あのDxOMarkに「史上最高のスマートフォンカメラ」だと言わしめたGoogleの新スマホ「Pixel」のカメラはどれだけすごいのか？

iPhone 7を含む「歴代のあらゆるスマートフォンよりもカメラ性能が高い」という評価をDxOMarkから受けたGoogleの新スマホ「Pixel」のカメラ性能が一体どれくらいすごいのかについて、DxOMarkが詳細な検証結果を公表しています。そこからは、あらゆるシーンで安定した高画質の写真やムービーを撮れる現時点で最高の「スマートフォンカメラ」の性能をうかがい知ることができます。

Pixel smartphone camera review: At the top - DxOMark
https://www.dxomark.com/Mobiles/Pixel-smartphone-camera-review-At-the-top

まずは屋外での撮影から。Pixelの写真は、色合いの豊富さ、日常生活に近いホワイトバランス、明るい場所と暗い場所の詳細まで見事に映し出す素晴らしいレンダリング能力を見せるなど、DxOMarkに「これまでに見た中で最も屋外の画像を自然に切り出す」と評価されています。

屋内の撮影では、10ルクスという薄暗いシーンでも、少ないノイズでレンダリングできる点で、やはり過去最高のカメラであるとのこと。レーザーオートフォーカス(AF)と位相差AFのハイブリッドAFによって、暗いシーンでも合焦は正確です。

フラッシュ撮影時の出来栄えも、やはり過去最高だとのこと。オートホワイトバランスとフラッシュの組み合わせは屋内のポートレート撮影に適しているとのこと。

「HDR＋」の拡張機能も超強力。低ノイズでダイナミックレンジの広いJPEG画像を得るために複数のRAW画像を撮影して合成し、ほぼリアルタイムで画像を作り出す機能によって、Nexus 6P以上に優れたHDR機能を持っています。

Nexus 6PとPixelのHDR＋機能を比較する実験の結果は以下の通り。青色は3秒ごとにNexus 6Pで撮影した場合で、赤色が3秒ごとにPixelで撮影したもの。4回目以降で品質がバラツキを見せるNexus 6Pに対して、Pixelはすべての画像で安定した品質を維持できていることがわかります。

ただし、オートHDRでの撮影では時折、条件を読み間違えて画質が落ちることがあったそうです。

露出やコントラストでは90点という極めて高い評価に。

ただし、緑色の影を映し出す被写体では、Galaxy S7の方が良好な結果を出しています。

ホワイトバランスも良好。

しかし屋外の一部のシーンのテストで、Pixelはわずかに黄色の色かぶりを見せたとのこと。そのためカラーの評価は85点にとどまっています。

暗い条件での撮影では、部分的にわずかに色むらが生じています。

明るい条件での撮影では、ホワイトバランスはショットごとに異なったものの許容範囲内だとのこと。

Pixelで圧倒的な評価を受けているのがオートフォーカス(AF)。明るいところ、暗いところいずれの条件でも速く、正確なAFは、93点という高い評価を得ています。

画像を切り出して拡大するテストでは、精細さで93点という高スコアですが、ノイズは84点という評価。他社のフラッグシップモデルとの比較では、精細さでPixelを上回ったのはHTC 10のみ。

光量の少ない場面でのノイズは全体的に良好なレベルだとのこと。

ただし、屋外撮影でモアレが生じたり、高コンストラストの場面でリンギングなどが確認されています。

これがDxOMarkが出したPixelの静止画の総合スコア。あらゆる項目で高いスコアをたたき出すPixelのカメラ性能はまったく隙がありません。

ムービー撮影は安定性、正確なAFで良好な画質。88点というビデオスコアは、Xperia XやGalaxy S7と同様に過去最高の得点とのこと。

ということで、Pixelのカメラ性能を徹底検証した結果はこんな感じ。「DxOMarkがこれまでにテストした中で最高のスマートフォンカメラ」という評価を得ています。