取材

エアレース・パイロット室屋義秀選手の飛行機に乗って究極の三次元モータースポーツの異次元ぶりを体感してきました


アジア人初のエアレース・パイロットとしてレッドブル・エアレースやエアショーなどで活躍する室屋義秀選手は福島県のふくしまスカイパークを拠点に活動しています。今年も2016年6月4日・5日に日本で開催される「レッドブル・エアレース千葉2016」を目前に控える中、ふくしまスカイパークで室屋選手のエアロバディック機に同乗するというビッグチャンスを得ました。

YOSHI MUROYA | OFFICIAL SITE 室屋義秀の公式ホームページ
http://www.yoshi-muroya.jp/

ふくしまスカイパークに到着。天候はところどころ雲が見えますが、前日の大雨から一転、晴れ。


滑走路には飛行機の姿が確認できます。どうやら本日は飛べる模様。


駐車場を横切って格納庫へ向かいます。


時計メーカー「ブライトリング」カラーの「Extra300L」で、室屋選手の飛行を体験させてもらう予定です。


複座型のエアロバティック機「Extra300L」がどんな飛行機なのかは以下の記事内で詳しく説明しています。

レッドブル・エアレース千葉2016を控える室屋義秀選手にふくしまスカイパークでいろいろ聞いてきました - GIGAZINE


時刻は正午。フライトに備えてメカニックさんが入念に機体をチェックしています。


左の主翼には、姿勢を確認するためのロッドが取り付けられました。


しかし、山の天気は変わりやすいもの。この日は晴れ間がのぞくこともあれば、突如に風が強くなったり大雨が降ったりと、目まぐるしくコンディションが変わります。予定していた同乗飛行は午前中はすべて中止。雨・風が収まった一瞬を利用して、室屋選手による模擬飛行が披露されました。


コクピットに乗り込む室屋選手。


雨は上がりましたがエンジンのウォームアップ作業中にも風が強くなるという悪条件の中、模擬飛行がスタートしました。


室屋選手による模擬飛行の様子はこんな感じ。

室屋義秀選手のExtra300Lによる模擬飛行@ふくしまスカイパーク - YouTube


強風で離着陸も難しい状況の中の模擬飛行。大粒の雨が降り出したところで飛行終了となりました。


午後3時ころの時点でも雨は止まず。同乗飛行中止の可能性が高まりますが、飛べるチャンスを逃がさないように、先にパラシュートを試着させてもらいました。パラシュートはナイロン製のヒモを体の前でクロスさせて固定します。


後ろはこんな感じ。


左胸から伸びるワイヤーには一定のテンションがかかっています。


万一の緊急脱出時には、左胸の金属の取っ手を下方向に一気に引くことで、パラシュートが飛び出す仕組みです。


飛べるかどうか、機長である室屋選手の判断を待ちます。


午後3時45分、室屋さんの下した決断は、「天候が回復することが条件で同乗試乗OK。飛べると判断した場合でも、天候次第で即座に中止する場合もあり」というもの。同乗飛行希望者同士でジャンケンした結果、見事に勝利。1番手をゲットして、コクピットに乗り込んで待機することになりました。


複座型の前シートに乗り込みます。


祈りが通じたのか、空から晴れ間。ついに、室屋選手の「GO」サインが出ました。


そして午後4時過ぎ、同乗飛行がスタート。


エアレース・パイロット室屋義秀選手のアクロバット飛行に同乗してみた - YouTube


乗ってみた感想は「ヤバイ」の一言。(景色が)美しい、怖い、楽しいなど、さまざまな感情がぐるぐる頭を駆け巡り、あり得ない角度から来るGに耐えながら目の前で繰り広げられる光景は圧巻でした。特に、横方向ではなく縦方向にくるGは日常生活では経験したことのない異次元の感覚。水平尾翼に取り付けたGoProの角度が変わってしまうほどの衝撃から、回転の鋭さが伝わるはずです。最後には仮想のパイロンを見立てて、エアレースのシケイン通過からのバーティカルターンを披露してもらい、同乗飛行が終了。インカムで室屋選手に「何G出てましたか?」と聞くと、「7Gちょっとですね」という答えが返ってきました。

10Gギリギリの極限状態で競技を行うエアレースの異次元さとエアレース・パイロットのぶっ飛び具合がイヤと言うほど身にしみた体験同乗飛行となりました。


アジア人唯一のエアレース・パイロットである室屋選手も参加する「レッドブル・エアレース千葉2016」は、2016年6月4日(土)に予選が、6月5日(日)に決勝が千葉県立幕張海浜公園で行われます。

RED BULL AIR RACE CHIBA 2016 オフィシャルチケットサイト
http://rbar.jp/

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in レビュー,   取材,   乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

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