2015年12月25日 19時00分動画

「スター・ウォーズ」にはチャック・ノリス仕込みの空手を使うゴーストライターがいた

公開中の映画の小説を見かけることがありますが、あれは映画の脚本を小説化したものがほとんどで、ハリウッド作品では映画の公開前に出版されることが多々あります。最新作となる「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が2015年12月18日に公開され、世界中で大旋風を巻き起こしているスター・ウォーズシリーズも脚本を元にした小説が出版されているのですが、その中の1つがジョージ・ルーカス名義のゴーストライターによって執筆されたことはあまり知られていない事実です。

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アラン・ディーン・フォスター氏は映画やアニメのノベライズで有名な作家です。

フォスター氏が手がけた小説の中には「エイリアン」シリーズや……

「リディック」などSF作品が多く含まれています。

SF作品のノベライズを手がけたフォスター氏は「スター・ウォーズ」シリーズの最初のタイトル「スター・ウォーズエピソード4/新たなる希望」も執筆。

フォスター氏が書いた小説は、「STAR WARS From the Adventures of Luke Skywalker(ルーク・スカイウォーカーの冒険より)」という題名で出版され、後に「スター・ウォーズエピソード4/新たなる希望」に改められたとのこと。

しかし、小説には「a novel by GEORGE LUCAS(ジョージ・ルーカスによる小説)」と書かれていて、フォスター氏の名前が記載されていません。

フォスター氏によると、エピソード4の小説化に関する話を出版社から聞いたのは1975年のこと。当時、ジョージ・ルーカスはエピソード4の脚本を小説化してくれる作家を探していて、小説化を担当した出版社が「興味はないか？」とフォスター氏に話をもちかけたそうです。

しかしながら、出版社の意向によりフォスター氏ではなくジョージ・ルーカス名義で小説が出版されることになり、フォスター氏はゴーストライターとなって20年間にわたり真実を隠したとのこと。ムービー内では、いつゴーストライターであることを明かしたのか語られませんでしたが、「20年間黙っていた」というフォスター氏の発言から1995年ごろではないかと考えられます。

フォスター氏は、その後もスター・ウォーズのスピンオフ小説である「侵略の惑星」を1978年に、「崩壊の序曲」を2002年に執筆

かつてはゴーストライターだったフォスター氏ですが、2015年現在は映画の小説化だけでなくSF作家としても成功を収めており、さらにはウェイトリフティングをやっているという何ともパワフルな人生を送っています。

自宅にはウェイトリフティングで手にしたというトロフィーやメダルがいくつも展示されていました。

「1st(1位)」と彫り込まれたウェイトリフティング大会のメダル。

カメラに向かって華麗なキックを披露するフォスター氏。

「チャック・ノリスからキックを習ったんだ」というフォスター氏は冗談を言っているのではなく、チャック・ノリス氏が会長を務めるアメリカ空手協会で赤帯を取得しており、作家でありながら空手にも精通しているという人物です。

フォスター氏はカメラも趣味で、世界中を旅行しつつ珍しいものを見つけたらパシャパシャと写真を撮っているとのこと。SF作家であり、ウェイトリフティングや空手に精通していて、かつてはジョージ・ルーカスのゴーストライターを務めたこともあるというフォスター氏が次に手がけている作品は、2015年12月に公開された「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」となっていて、日本語版の発売に期待がかかります。

なお、フォスター氏が執筆した「ルーク・スカイウォーカーの冒険より」および「スター・ウォーズエピソード4:新たなる希望」は翻訳されたものがAmazon.co.jpで販売されていますが、やはり著者名は「ジョージ・ルーカス」となっていました。

スター・ウォーズ―ルーク・スカイウォーカーの冒険より (角川文庫赤 723-1) | ジョージ・ルーカス, 野田昌宏 | 本 | Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/dp/4042723012/