ゲームの「最も退屈な時間」であるロード時間にミニゲームをプレイする特許が消滅、海外ではロード画面でプレイできるミニゲームを集めた「Loading Screen Jam」が開催
旧ナムコが保有していた「ゲームプログラムおよびデータの読込み方法、ならびにこれを用いたゲーム装置」という、ゲームのロード中にミニゲームをプレイして時間をつぶすことができるようになる特許がアメリカでは2015年11月27日(日本では2014年12月)に切れました。これを受け、海外のフリーゲーム共有サイト「itch.io」では「Loading Screen Jam」として、ロード画面でプレイできるミニゲームを複数募集&公開しています。
Loading Screen Jam - itch.io
https://itch.io/jam/loading-screen-jam
旧ナムコがアメリカで取得した特許が公告番号「US5718632 A」。初めてゲームのロード画面でミニゲームがプレイできるようになったのは、プレイステーション初期にリリースされた「リッジレーサー」と言われており、起動時の読み込み画面で「ギャラクシアン」と呼ばれるゲームがプレイでき、それ以降シリーズではミニゲームがプレイできるのが定番となっていきました。
実際にギャラクシアンをプレイしている様子は以下から見ることができます。
リッジレーサー ギャラクシアンで車種を増やす - YouTube
「ロード画面でのミニゲーム」はゲームをプレイする上で「最も退屈な時間」と言っても過言ではないロード時間中にミニゲームをプレイして時間をつぶせるということで注目されましたが、ナムコがしっかり特許を取得していた影響から、その他のゲームメーカーは自由にロード画面でミニゲームをプレイできるようにすることができませんでした。
ゲームクリエイターのKaiClavierさんも、アイデアは持っているのにそれを形にできないでいたひとり。しかし、2015年の11月27日にアメリカでもこの特許が消滅することから、KaiClavierさんはロード画面で遊べるゲームを募集し「Loading Screen Jam」としてひとまとめに公開しています。
「Loading Screen Jam」にエントリーされているゲームは現在のところ全部で13種類。以下のページから実際にプレイすることもできます。
Submissions to Loading Screen Jam - itch.io
上記リンクをクリックして好みのゲームをクリック。
するとさっそくゲームスタート。Jeromさんが作ったミニゲームは以下のようなインベーダーゲーム風のもの。
操作方法は簡単で、矢印キーの右か左を押して、赤枠部分のバーを右端まで持っていけばOK。
ただし、上空に浮かぶ敵が攻撃してきてバーを壊そうとします。
時間が経過するごとに敵の数が増えていって、バーが完全に破壊されてしまうと……
ゲームオーバー。製作者は「ラッキーだったら右端までたどり着けるよ!」とコメントしており、たしかにロード時間のひまつぶしにはぴったりなゲームかも。
ゲームはダウンロード形式のものからブラウザ上でプレイできるものまで様々ですが、どれもシンプルかつ中毒性がありそうなものばかり。画面に「LOADING」の文字を入れたり、ロード中のくるくるを表示したりして「あくまでロード中の画面ですよ」とアピールしているのも憎いところ。
最近は据え置きゲームだけでなくスマートフォンゲームでも大容量のものが増えており、何かとロードに時間を取られることがあります。しかし、ゲームの中にはロード中にミニゲームやコマ漫画を表示させることで少しでもプレイヤーが楽しめる作りになっているものもあるものです。今回の特許消滅で、今後は海外産のゲームでもロード画面を有意義に活用するゲームが増えていくのかもしれません。
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