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宇宙を漂うスペースデブリが地球激突コースに入ったことが判明

By chiaralily

地球の周囲には使用不可となった人工衛星やスペースシャトルの破片などの宇宙のゴミ「スペースデブリ」が漂っており、大小さまざまなサイズがあるのですが、10cm未満の小さなものまで含めた場合、その数は約50万個以上にのぼります。その大量にあるスペースデブリの1つが地球の軌道の内側に入り、地球激突コースに入ったことが明らかになりました。

ESA - European Space Agency
http://neo.ssa.esa.int/

Incoming space junk a scientific opportunity : Nature News & Comment
http://www.nature.com/news/incoming-space-junk-a-scientific-opportunity-1.18642

地球の激突コースに入ったのはWT1190Fという人工衛星で、Catalina Sky Surveyにより地球の軌道の内側に入ったことが確認されました。WT1190Fの大きさは最大でも直径2mと予測されていて、巨大なものではないとのこと。European Space Agency(ESA)が測ったところによると、WT1190Fが地球の大気圏に突入するのは日本時間の2015年11月13日15時20分ごろです。

WT1190Fはそこまで大きいスペースデブリではないため大気圏で燃え尽きる可能性がありますが、燃え尽きなかった場合はスリランカ南岸から約100kmの地点に落下すると見られています。地球への衝突の際に大きな災害は起こらないと予測されているものの、NASAでスペースデブリの調査を行うBill Gray氏は「私なら落下予測地点付近で釣りはしない」と述べており、最低限の注意が必要なことは間違いなさそうです。


WT1190Fは大気圏に突入する際にまぶしいくらいに光り輝き、その様子は学術的観点からすると一見の価値があるとのこと。ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのJonathan McDowel博士は「失われた宇宙の歴史が我々に戻ってきた」と今回の出来事を形容しており、WT1190Fがアポロ計画の際に発生したスペースデブリである可能性も指摘しています。

スペースデブリに関しては理化学研究所が2015年4月に高強度レーザーで破壊する技術を発表するなど、各機関で対策が進められてるようです。


スペースデブリだけでなく、2015年10月31日にはサッカー場ほどの大きさの小惑星「2015 TB145」が時速12万6000キロで地球に接近すると予測されています。ただし、2015 TB145は地球への衝突進路を外れており、地表から約50万km離れている場所を通過する見込みです。

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in メモ,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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