研究用「蛍光性子ヒツジ」が出荷され一般人に食べられた可能性が高いと判明
by ATOMIC Hot Links
フランス国立農学研究所(INRA)で育てられていた「透明な肌を持つ蛍光性の子羊」が食用として出荷されてしまっていたことが2015年6月23日(火)に分かりました。
INRA - L’Inra signale à la justice avoir introduit sur le marché un animal issu d’un programme de recherche
http://presse.inra.fr/Ressources/Communiques-de-presse/L-Inra-signale-a-la-justice-avoir-introduit-sur-le-marche-un-animal-issu-d-un-programme-de-recherche
VIDEO. La folle affaire du mouton-méduse qui a fini dans une assiette
http://www.leparisien.fr/faits-divers/la-folle-histoire-du-mouton-ogm-23-06-2015-4885599.php
'Jellyfish-lamb' ends up on French plates by error - The Local
http://www.thelocal.fr/20150623/lamb-jellyfish-ends-up-on-french-plates-by-error
クラゲは紫外線などの励起光を照射すると蛍光を発する緑色蛍光タンパク質(GFP)を持っていますが、INRAでは研究でGFPで遺伝子の組み換えを行った子羊を育てていました。つまり、「透明な肌を持つ蛍光性の羊」を育てていたわけですが、この羊の「ルビー」が誤って通常の食用羊とともに食肉解体場に出荷されていたとのこと。
by Tim Pokorny
最終的にルビーがどのようなメーカーや企業に売られていったかまでは明らかにされていないのですが、ルビーは通常の羊と同じ扱いを受け、どこかの食卓に上っているものと見られています。
ルビーは2009年から始まった「Green Sheep」という、肌を透明にすることで心臓移植を可視化しようとする研究プログラムで生み出されていました。
by Cheryl
INRA所長のBenoît Malpaux氏は「現在のところ、人間がルビーの肉を食べても健康を害することはない」と語っています。ちなみに、ルビーの出荷は職員の1人が意図的に上司をだまして食肉処理場へ送るための文書にサインさせたことで行われたもので、通常ならどこかで気付かれるはずなのですが、担当者によるミスが重なったことで見逃されてしまったものとみられています。この職員は停職処分を受けています。
職員の目的は不明ですが、「我々は世界的に名高い研究機関であり、このような事態は認めがたく、厳しい対処が必要だ」とMalpaux氏は語りました。
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