アナログレコードの溝をプレーヤーの針がうねうね動く様子を顕微鏡で見るとこんな感じ
アナログレコードの溝を針がなぞる様子はどんな感じなのか?と一度は考えたことがある人も多いはずですが、その様子を観察するには並々ならぬ労力を要します。YouTubeのApplied Scienceが実際に電子顕微鏡を使ってアナログレコードの溝を針がうねうね動く様子や、そこに至るまでにレコードの針やトーンアームまで作り直すさまを公開しています。
Microscopic footage of a needle moving across the grooves of a record | Dangerous Minds
http://dangerousminds.net/comments/microscopic_footage_of_a_needle_moving_across_the_grooves_of_a_record
実際にレコードプレーヤーの針がうねうねと動く様子やメイキングは以下のムービーから見ることができます。
Electron microscope slow-motion video of vinyl LP - YouTube
ということで、これがプレーヤーの針がレコードの溝をなぞっていく様子がコレ。
クローズアップしてみるとこんな感じ。デコボコした溝の間を針がうねうねと動いていく様子が分かります。
「顕微鏡さえあれば、レコードの溝をプレーヤーの針がどのようになぞっていくかを見るのは簡単」と思ってしまいそうですが、実際にBen Krasnowさんが試してみたところ、かなりの労力が必要だったとのこと。
まず、丸ままのレコードを顕微鏡に載せることはできないので、適当な大きさにレコードをカットすることから始まります。
スライドの上にレコードの破片を載せて……
導電材料でコーティングします。
銀色に光るレコード破片。こうすることでレコードの表面の電子が発火してしまうリスクを避けます。
さらに、既存のプレーヤーの針やトーンアームにはマグネットが使ってあり、電子に影響する可能性があったため、新しく作り直されました。
新しく作られた針をレコードの破片にセットするとこんな感じ。ここまできてようやく針と溝がどのように接触しているかを電子顕微鏡で見られるわけです。
……が、しかし、映し出された映像はものすごく低画質で、何が起こっているのかよくわからないという事態に。
そのため、Krasnowさんは高解像度の画像をキャプチャー。
最終的にPhotoshopで画像をつなぎ合わせて、実際のスピードの1/400のGIFアニメーションを作るのに成功したわけです。
続いて、RCA独自フォーマットのCEDビデオディスクを見てみます。
虹色に光る表面。
電子顕微鏡で表面を見てみたところ、つるつるした表面の上を針が滑っているように見えます。
クローズアップしてみると……
わずかな溝を針がなぞっていることが分かります。
さらに、CD-ROMはプラスチックをアルミニウムで加工してあるため、いろいろ実験した結果、カットするのではなく、強力な両面テープで表面のアルミニウムを剥がして顕微鏡で観察されました。
これがCD-ROMの表面。溝があるのではなく、1.6マイクロメートルほどの空白が空いた点線が見られたそうです。
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