無料でプレイできるようになる非公式続編「MOTHER 4」とは？

任天堂の名作ゲーム「MOTHER」シリーズはリメイクタイトルを合わせると2006年に発売された「MOTHER3」まで全部で4作品がリリースされましたが、MOTHERのゲームデザインを手がけた糸井重里氏が「MOTHER 4はないです」と明言したことから、糸井氏自身が続編の開発に携わることはなく、シリーズはMOTHER3で完結したとされています。しかしながら、2015年2月に非公式の続編として「MOTHER 4」の予告編が公開され、MOTHERファンの注目を集めています。

MOTHER 4 Gameplay Trailer - YouTube


予告編はプレイムービーを中心にまとめられたもので、画質はスーパーファミコンのゲームと同じ感じ。

バイクで町を走り回る男性キャラクター。

星空を見つめる少年。

コレはホテルに宿泊するシーン。丸みを帯びたキャラクターや建物などのデザインはMOTHERシリーズにそっくり。

星空を見つめていた少年は動物と会話できる能力を持っており、この点においてもMOTHERっぽさが出ています。

敵との戦闘画面は背景がポップなデザインで、敵キャラクターはかわいさとおそろしさの両方を秘めている感じ。

洞窟で敵に追いかけられるシーン。

戦闘不能のキャラクターを引きずりながらテクテク。

戦闘中でも敵キャラクターと会話することが可能なようです。

予告編ムービーを見る限り、MOTHERシリーズのゲームデザインや独特の世界観を崩すことなく取り入れているので、「本物の続編！？」と勘違いしてしまいそうになりますが、実はこれはMOTHER 4の続編を希望してやまない海外のファンが非公式で開発中の同人ゲームで、任天堂や糸井氏とは一切関係ありません。

MOTHER 4のFacebookアカウントによると、プロジェクトが開始されたのは「MOTHER 3」のリリースの2年後となる2008年。予告編が公開される前には開発者がredditでスレを立てて質疑応答を実施しました。質疑応答ではMOTHER 4がWindows・Mac・Linux向けのPCゲームであることや、無料で配布されること、さらには難易度がMOTHER 2と同等レベルであることやリズム戦闘を取り入れたことなどが明かされました。ただし、開発途中で多くを語り計画が台無しになる可能性がある、としてストーリーやゲームシステムの詳細については言及を避けています。

記事執筆時点で明らかになっている登場人物は全部で4人で、主人公と思われるのがTravisという名前の少年。13歳のTravisは野球が大好きな普通の男の子ですが、テレパシーや治癒能力といった特別な力を持っているとのこと。

コレは髪が紫色のMeryl。Merylは予知能力や超能力を使える14歳の女の子です。

金髪の少年Floydはレーシングカー好きで、かなり頭が切れるという設定の男の子。

多くを語らないもののワイルドで危険な雰囲気をもつLeoは、好きなことが皿洗いという外見と内面が一致しないキャラクターです。

Travisのキャラクターデザインの遷移を見ると、少しずつ改良を加えながら現在のデザインに行き着いたことがよくわかります。

MOTHERシリーズの魅力を語る上で外せないのがサウンドトラックです。音色や音数が少ないファミコンやゲームボーイの音源の特徴を生かしたBGMは、MOTHERの持つ独特な世界観を確立するためのキーポイントの1つ。MOTHER 4は正式続編ではないもののBGMにもこだわっており、サウンドトラックの一部をSoundCloudで公開しているので気になる人はチェックしてみてください。

Mother4Game’s stream on SoundCloud - Hear the world’s sounds
https://soundcloud.com/mother4game

なお、MOTHER 4は2015年6月のリリースを目標に開発が進められています。任天堂のMOTHERシリーズとは全く関係がないMOTHER 4ですが、従来のMOTHERファンをうならせる内容に仕上がるのかどうか、気になるところです。