2014年12月15日 19時30分レビュー

JPEG画像の約半分のファイルサイズで同品質のものを表示できる画像形式「BPG」が誕生、実際に使ってみるとこんな感じ

同品質のJPEG画像と比較するとファイルサイズを約半分以下に縮小できる新しい画像形式が「BPG」で、FFmpegやJavaScriptだけで動くLinux「JSLinux」などを開発したFabrice Bellard氏が開発した画像形式です。ただサイズが軽いというだけではなく、グレイスケール・YCbCr＝4:2:0・4:2:2・4:4:4・RGB・YCgCo・CMYKなどの色空間をサポートし、アルファチャンネルや可逆圧縮にも対応しています。

BPG Image format
http://bellard.org/bpg/

BPGが他の画像形式と比べてどれくらい優れているのかを比較できるのが以下のページ。2種類の画像形式で同程度のファイルサイズの画像を表示させており、「mozjpeg」とBPGとで同じ画像を比較すると、BPG画像の鮮明さが際立ちます。

BPG Image Comparison

さらに、以下のページでは同程度のファイルサイズのBPG画像とJPEG画像(mozjpegとjpegcrushの技術を使って圧縮したJPEG画像)を並べて比較しており、約5800Bの画像を見比べると、BPG画像は低ファイルサイズでも高精細であることがよく分かります。

BPG/JPEG comparison on the Lena picture

他にもBPG画像にアルファチャンネルやさまざまな色空間などを採用してエンコードした際の画像も公開されています。

実際に自分でBPG形式の画像を作成したり、BPG形式の画像を他の形式のものに変換したい場合は「BPG Image format」のページから「bpg-0.9.3-win32.zip」をクリック。

そして「bpg-0.9.3-win32.zip」をExplzhなどのソフトを使って解凍。

フォルダを開くとこんな感じ。

ファイルを変換するにはWindowsのスタートメニューに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを起動。

そして「bpg-0.9.3-win32.zip」を解凍すると作成される「bpg-0.9.3-win32」というフォルダをコマンドプロンプトで開き……

「dir」と入力。すると「bpg-0.9.3-win32」の中に保存されているファイルやフォルダが表示されます。

続いて、BPG画像に変換したい画像を「bpg-0.9.3-win32」の中に保存。

今回BPG画像に変換するのはファイルサイズが29KBのJPEG画像。

コマンドプロンプトにて、「bpgenc.exe(画像の形式をBPGに変換するためのエンコーダー) 00_m.jpg(BPG画像に変換したい画像のファイル名)」と入力してEnterキー。

すると、「out.bpg」というBPGファイルが出力されました。ファイルサイズは12KBなので、元のJPEG画像の半分以下のファイルサイズになっていることが分かります。

出力したBPGファイルがどんな風に見えるのかを確認するには、BPG対応の画像ビューアが必要なわけですが、そんなビューワは現在のところ存在しません。しかし、BPGファイルは簡単なJavaScriptを使うだけでほとんどのウェブブラウザ上から閲覧可能になるので、これを使って確認してみることに。「bpg-0.9.3-win32」フォルダの中にある「html」フォルダを開き、ここに先ほどBPG画像に変換したJPEG画像と出力されたBPG画像とを保存、そして以下のようなHTMLファイルを作成。

<html>
<head>

<meta charset="UTF-8"> 

<script type="text/javascript" src="bpgdec8b.js"></script>

</head>

<body>

JPEG<br>

<img src="00_m.jpg"><br>

BPG<br>

<img src="out.bpg">

</body>

</html>

そしてHTMLファイルをブラウザで開くと……