ハードウェア

折り紙のように自分自身をトランスフォームさせて走り出すロボット


2013年のInternational Conference on Robotics and Automation(ICRA)で、ハーバード大学のサム・フェルトン氏が印刷された素材で作られた折り紙ロボットを発表しました。これは1枚の紙が自動で立体的な尺取り虫型に変形して歩き出すというロボットでしたが、さらに改良を加えて複雑な動きが可能な、自分自身をトランスフォームさせる昆虫型のロボットが発表されています。

Self-Folding Origami Robot Goes From Flat to Walking in Four Minutes - IEEE Spectrum
http://spectrum.ieee.org/automaton/robotics/robotics-hardware/self-folding-printable-origami-robot

折り紙ロボットが変形して走り出すまでを収めたムービーは以下から見ることができます。

Robot Folds Itself and Walks Away - YouTube


最初は型紙にバッテリーを置いているだけのように見えますが……


43秒たつと両端がじわじわと盛り上がってきました。


約1分30秒ほどでかなり立体的に。


真ん中がバッテリーごと持ち上がりました。


3分32秒になった瞬間、これまでじわじわとトランスフォームしていたはずが、つま先を急角度で立ててビックリ。


走行可能な形態までトランスフォームが終了すると、自ら走り出しました。


走っているところをGIFアニメーションにするとこんな感じ。昆虫っぽい……?


この折り紙ロボットの型紙は、以下に図示されているようにプリント基板を紙とPSPS(形状記憶高分子)で両側から挟んだ5層構造となっています。型紙はレーザーカットによって切り出され、プリント基板からは銅線回路が張り巡らされています。折り目がヒンジのように柔軟なものに改良され、バッテリーからの熱活性化によって変形部分が縮小してトランスフォームしていきます。


さらに搭載しているモーターのクランクアームが回転して中心部分が持ち上がり、最終的にロックタブの穴にアームが通されて固定される仕組み。


現段階では型紙を出力後にモーターなどを搭載するため、1体あたり手作りで2時間を要するとのことですが、研究チームは印刷バッテリーポーチ・モーターの搭載を検討中。全てのパーツが印刷するだけで組み上がるようになれば、安価に大量生産できるようになるとのことです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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