モバイルバッテリーとワイヤレス充電器が一つになった「ARK」実機レビュー
スマートフォンや携帯電話にまつわる悩みの一つが「バッテリー切れ」であり、どこでも充電できるようにモバイルバッテリーを持ち歩いている人も多いと思います。そんなモバイルバッテリーとワイヤレス給電装置を合体させた製品が「ARK」で、編集部にも実物が到着したのでその実力を試してみることにしました。
ARK - The Next Generation Portable Wireless Charger by BEZALEL Corp. — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/530092001/ark-the-next-generation-portable-wireless-charger
「ARK」はクラウドファンディングサイトのKickstarterでプロジェクトが成功したもの。編集部にもARKの本体と、一緒にゲットしたiPhone 5用ケースが到着しました。
ARKはダンボールの箱にパッケージされています。
箱の中身はこんな感じ。白く四角い物体がARKで、充電用のMicro-USBケーブルと専用のキャリーケースが付属しています。
ベロア調のキャリーケースは手触りもよく、ネームタグも印刷ではなく編みで模様を表現した織りネームが使われていました。
ARK本体のサイズは90×90×20mm。本体内には5200mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、重量は170gとなっています。
本体デザインはシンプルなもので、裏面にステッカーが貼られている以外はほぼ無地となっています。
今回はKickstarterに出資してゲットしたので、リミテッドエディションが届きました。
本体前部には、出力用のUSBポートが1つと電源スイッチ、バッテリー残量表示用のLEDがレイアウトされています。
ARKはUSB端子を併用することにより2台でバッテリーを分け合うことが可能。イザという時のためにありがたい機能です。
向かって左側面には、内部バッテリーを充電するためのMicro-USBポートを装備していました。
市販のUSBアダプターを用いて充電することが可能です。
ARKを充電している間にiPhone 5s用ケースをチェック開始。
「Wireless Charging Case for i5」と書かれたパッケージ。
出力される電流は600mAと、Apple純正iPhone 5s用充電器の1000mA(=1A:5Wモデル)に比べると6割程度となっています。
iPhoneを装着するイラストも描かれています。
パッケージ内には、ケースと取り扱い説明書が入っていました。
ケースにはワイヤレス給電規格の「Qi」を示すロゴがプリントされています。
少しピンクがかったケースのサイズは60×132×10mmとなっており、iPhone 5sを少し長くしたサイズとなっています。重量は25gでした。
iPhone装着部分には、Lightningコネクターがセットされています。
底の部分にはイヤホン端子を接続するための穴と音声を通すための細かい穴、そしてMicro-USB端子が配置されており、ケースに装着した場合でもMicro-USBケーブルで充電することが可能になっています。
「使用前にはフィルムを剥がしてください」とのことでした。
◆ARK+専用ケースの実力をチェック
編集部に転がっていたiPhone 5sを使って、充電時間のテストを実施しました。テストに備えてiPhone 5sのバッテリーはスッカラカン状態の空っぽ状態にしてあります。
すこしキツめのケースにiPhone 5sを挿し込み……
そのまま滑り込ませます。
Lightningコネクターに注意しながら「グッ」と押し込めば装着完了。
装着した様子がこちら。幅は数ミリ程度の増加でほとんど気にならないレベル。iPhone単体に比べて全長がおよそ1cm長くなっていますが、これも実用上の問題はなさそうです。
ただ、Qi用のアンテナを内蔵しているために、少し厚みが増しているのが残念といえば残念。
純正タイプのイヤホン端子であれば、問題なく装着することができました。
準備ができたところで、実際に充電を進めてみることにします。
ケースに入れたiPhone 5sをARKの上にセットし、電源ボタンを押すと……
充電中を示す表示が現れました。電流は600mAとやや少ないようですが、充電には問題なさそう。
純正の充電器との充電時間を比較するためにiPhone 5を用意し、同時に充電をスタート。
両者とも、バッテリー残量ゼロのスッカラカン状態にそろえてあります。
開始から5分後、iPhone 5の電源が入りました。この時点でのバッテリー残量は4%。
およそ1Aの電流を出力する純正充電器との力の差は歴然のようで、ARKにセットしたiPhone 5sの電源がオンになったのは実験開始から15分が経過したころでした。
充電中の本体温度を測定してみました。
その結果、純正充電器を使ったiPhone 5の表面温度はおよそ32.5度。一方のARKを使ったiPhone 5sは35度と、純正よりもやや高い温度に。メーカーの公表では他のQi対応充電器よりは温度が低くなるとされていますが、純正の充電器よりは高い温度となってしまうようです。
充電開始から約2時間後、純正充電器に接続したiPhone 5が大差をつけて先に充電を完了しました。この時点でのiPhone 5sはまだ77%という状況。iPhone 5sが充電を完了したのは、スタートから約3時間20分後となりました。
両者の残量をグラフにしてみたのがこちらの表。およそ140分で充電が完了した純正の充電器に比べ、ARK+専用ケースの要した時間は200分となっておりその速度の差は歴然ですが、これはワイヤレス給電を用いているために仕方ないというべきものなのかも知れません。
ARKはモバイルバッテリー+ワイヤレス給電という2つの特徴を併せ持つ製品となっていました。世の中には2台同時に充電できるモバイルバッテリーもあれば、Qiに対応した充電器もありますが、その両方を兼ね備えたARKはなかなか捨てがたい魅力を備えていると言えそうです。
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