「寝袋とは何か?」という再定義をし、あらゆる環境で使えるようにした寝袋「Kammok Thylacine」
滑らかな手触り・軽さ・断熱性・身体へのフィット感・立体性・丈夫さ・簡単に操作できるファスナー・機能性のよさなど、寝袋が備えるべきあらゆる点を網羅した寝袋を作ろう、ということで数年をかけて試行錯誤、「寝袋とは何か?」という再定義を経て開発されたのが「Kammok Thylacine」です。
KAMMOK- High Quality Outdoor Products for the Socially Conscious Adventurer- Hammocks, Camping Hammocks, Lightweight Hammocks and Gear
http://www.kammok.com/
Kammok Thylacine: One Sleeping Bag, Endless Options by The KAMMOK Team — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/kammok/kammok-thylacine-one-sleeping-bag-endless-options
KAMMOKの使用方法や実際に使用している様子は以下のムービーから確認できます。
Kammok Thylacineの特徴はシンプルさ。機能的で、どんな環境でも使える万能さを備えることをゴールに作成されました。開発のカギとなった主要なポイントは「温度」「重さ」「心地よさ」「断熱」の4点。
どんな環境でも温かく心地よい寝袋を作ろうとすると、少なくとも4種類の寝袋を用意する必要があります。つまり、寒冷環境でも耐えられるダウンを使った重い寝袋、そこまで寒冷でない環境用のダウンの寝袋、軽量で温かい場所用のダウンの寝袋、そして湿気や水の多い環境で使用できる化学繊維を使った寝袋の4つパターンが必要なわけです。
そして、上記の点の解決策として作られたのが「Kammok Thylacine」。
Kammok Thylacineはバッフル(断熱材を格納するパーツ)の中身を調整できるようになっており、断熱材は化学繊維と羽毛&化学繊維のミックスという2種類が選択可能。使う場所によって最適化した寝袋にカスタマイズすることが可能で、身体に冷たい場所がないよう、バッフル内部には適切な箇所に断熱材が詰められるようになっています。また、バッフルは移動の際に邪魔にならない最小化されたデザイン設計です。
以下が寝袋にバッフルをセットする様子。Kammok Thylacineを使うと、例えば1日目はやや気温が高かったため断熱材を1レイヤー分だけ使い、2日目は気温が低い場所に移動したため断熱材の量を増やしてレイヤーを2枚重ねに、ということが可能になるというわけです。
なお、断熱材にはPrimaLoft(プリマロフト)という優しい感触と抜群の保温力、耐水性、圧縮性の高さを特徴し、NASAでも使用されているハイテク素材を使用。非常に細かい繊維となっているため通気性はあっても風や水を通さず、熱を逃さない仕組みとなっています。
今回はガチョウの羽毛をミックスしたプリマロフト・ダウンブレンドも使用しており、温かさ・心地よさにおいて高いパフォーマンスを実現。
寝袋の胸・お尻・腿、膝、足首には調整用のツマミがついており、各所に隙間が生まれないよう、自分の身体に簡単にフィットさせることが可能です。
実際に使用している様子はこんな感じ。
自分の身体に簡単にフィットさせることができます。
また、10デニールのリップストップ・ナイロンを使用しており、熱を反射し、驚くほどの耐久性があるとのこと。寝袋をデザインする上での大きな挑戦は、どれだけ寝袋を軽くできるか?ということですが、今回はAtmosという超軽量かつ肌触りのいいものを使用。
Kammok ThylacineはUltralightとExpeditionの2種類があるのですが、ExpeditionにはAtmosと共にもう1つ、DARTという撥水性に優れた素材が使用されています。
Kammok Thylacineは現在商品化に向けて現在出資を募っている最中であり、目標額6万ドル(約600万円)のところ、すでに10万ドル(約1000万円)を集めることに成功しています。
Ultralightはバッフルを取り除けば夏用の寝袋になり、Expeditionは防水性のBivyになるのですが、出資の際はまずこの2種類から好きな方を選択。
次に断熱材をプリマロフトだけにするか羽毛がブレンドされたものにするかを選択します。前者は摂氏4度からマイナス17度まで対応可能で、後者は摂氏マイナス1度からマイナス20度まで対応しています。
なお、Ultralightの対応温度と重さ・レイヤー数などの一覧は以下のような感じ。
Expeditionの場合は以下のようになります。
次に、出資額を選択。例えばUltralightで摂氏4度まで対応するプリマロフトを選択した場合、出資額は200ドル(約2万円)であり、さらに出資額を上げるとExpeditionを選べたり、対応温度をさらに下げることが可能。
そして、色を選択。
最後に大きさを選択すればOKです。アメリカ国外に発送される場合は別途送料が35ドル(約3600円)からかかってくるので注意が必要。
なお、締め切りは日本時間で2014年2月5日の12時となっています。
Kammok Thylacine: One Sleeping Bag, Endless Options by The KAMMOK Team — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/kammok/kammok-thylacine-one-sleeping-bag-endless-options
・関連記事
「Kickstarter」へ出資してゲットする方法&出資しまくった経験からわかった注意点まとめ - GIGAZINE
頭から爪先まですっぽり覆える人型の着る毛布「人型寝袋フリース」を使ってみました - GIGAZINE
歩ける寝袋「ヒューマノイドスリーピングバッグ」は本当に寒冷環境に耐えられるのか冷凍車で実験してみた - GIGAZINE
ハンモックとテントを融合させた空中に張るテント「Tentsile」 - GIGAZINE
空中でキャンプができる屋根や蚊帳を備えた完全アウトドア仕様のハンモック「Hennessy Hammock」を使ってみた - GIGAZINE
なぜハンモックで寝ると気持ち良く眠れるのか - GIGAZINE
・関連コンテンツ