電気も水もない村で行われた「インド人大運動会」に行ってきた
運動会といえば日本ではお馴染みの行事ですが、なんとインドの小さな村で運動会が開催されるということで行ってきました。ラジオ体操、二人三脚、組体操……インドにいることを忘れるほど衝撃的な出来事でした。
あけましておめでとうございます!世界新聞特命記者の清谷啓仁です。海外放浪中のわたくし、現在インドのブッダガヤにいます。年末年始はインドで過ごす予定です。
ブッダガヤはこの辺り
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ブッダガヤは釈迦が悟りを開いた地と言われており、仏教では最高の聖地とされています。
世界遺産のマハーボディー寺院は、釈迦が悟りを開いた地に建つ高さ52mの塔
参拝者で溢れています。
ある日、ふらっと立ち寄ったカフェに貼り紙が……
「観光客の来ない村でオリンピックを開催!!!マンジャー村史上初の大運動会!!!」と、これは取材しないわけにはいきません!
さっそく参加してきました。
運動会が開催されるのは「マンジャール」という小さな村。オートリキシャに乗って向かいます。
村っぽくなってきました。
40〜50分で到着。ここで運動会が行われるというのでしょうか……?
ソーシャルワーカーとして働くラジェシュさんが、村を案内してくれました。
広大なインドでは政府の支援が届かないことが少なくなく、現地で活動するソーシャルワーカーやNGOの数は数百にものぼると言われています。
村の様子。電気や水も満足に使えないような村が、ブッダガヤの周辺にはたくさんあります。
運動会に参加するのは、村の学校に通う子どもたち。
キラキラ笑顔が素敵です!
緑、青、黄、オレンジの鉢巻を配ってチーム分け。
運動会の仕掛け人は、ソーシャルトラベルという活動をしている本間さん夫妻。ソーシャルトラベルとは、観光旅行でも、ボランティアでも、スタディーツアーでもない新しい旅のかたち。現地の奥深くまで入り込み、彼らが抱える問題を一緒に考え、解決に向けたアクションを起こしています。
「僕たちは純粋に、自分たちの旅を楽しみたかったんです。それが結果的にソーシャルトラベルという旅のかたちになった。今回は日本で10人ぐらいの仲間を募り、現地に乗り込みました。現地で何をするのか、何ができるのかは参加者自身が現場を見て考え、行動に移すんです。ゴミを道端に捨てないように啓発したり、観光客に向けた物品販売を行ったり……。運動会はそれらの活動の一部であり、現地の子どもたちを楽しませたいという純粋な想いからでした。」
続々と子どもたちが集まってきました。150人ほどいるでしょうか。
見学もたくさん
運動会の開催が高らかに宣言されました!
まずは怪我をしないよう、日本が誇るラジオ体操で身体をほぐしましょう。
お手本を見ながら、
1、2、3、4〜
次は何が始まるのでしょうか……
綱引きです!
大人も真剣(笑)
勝ったチームは大喜び!
ルールを理解するのが難しそうでしたが、ネズミの尻尾とりだってやりますよ。
初めての二人三脚、うまくできるでしょうか?
よーいドン!
お次はなんと組体操、ピラミッドを作ります!
大人たちの手助けもあって……
4段ピラミッドの完成!
大人も混じって5段ピラミッドに挑戦!
見守る子どもたち
もう少し……
あらら〜(笑)
5段ピラミッドはできませんでしたが、みんな楽しそうです。
最後はみんなでマイムマイムを踊りましょう!
マーイム、マーイム、マーイム、マーイム
マーイム、ベッサッソン!!
イエーイ!!!
優勝チームにはメダルが配られます。
みんな頑張りました!
最後はみんなで記念撮影です。また4年後に!!
「現地の人と同じものを目指して一つのことに取り組むとき、そこには現地人と観光客ではなく、人間同士の深い関係が芽生えてくるんです。お互いがハッピーになれるような、そういう旅って本当に楽しいです!」と本間さん夫妻。
僕の旅もそろそろ終盤です。子どもたちが日本式の運動会で楽しむ様子は心が洗われるようであり、次に進むエネルギーをもらった気がします!
(文・取材:清谷啓仁
http://kiyotani.com
監修:世界新聞
http://sekaishinbun.net
)
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