マカフィー創立者が盗聴・監視を阻止するガジェット「D-Central」を開発中
2013年9月28日(土)にアメリカのサンノゼで行われた「C2SV Technology Conference + Music Festival」で、マカフィー創立者であるジョン・マカフィー氏が、NSA(アメリカ国家安全保障局)の盗聴・監視を阻止するガジェットを開発中であると明かしました。
John McAfee reveals details on gadget to thwart NSA - San Jose Mercury News
http://www.mercurynews.com/bay-area-news/ci_24198989/john-mcafee-reveals-details-gadget-thwart-nsa
マカフィー氏は「NSAのインターネット傍受を阻止するガジェットは、まだ出来上がっていないが、販売価格を100ドル以内、大きさをポケットサイズに抑える」と観客にむけて発表。また、もしアメリカ政府がこのガジェットの販売・使用を禁止する場合は、イギリス・日本・第三世界での販売を検討しているとのこと。
NSAの盗聴監視を阻止するガジェットは、「D-Central」と呼ばれており、スマートフォン・タブレットやパソコンなどのデバイスと連携し、政府スパイ機関が割り込むことのできないよう、分局化したローカルネットワークを構築。OSはAndroidとiPhoneの両方と互換性を持たせる予定です。
D-Centralは、「1都市の3ブロック以内」「1地方の4分の1マイル(約400m)以内」など限定されたネットワーク内でユーザーは相互通信するような仕組みであり、また、プライベート/パブリックモードの提供や、パブリックノードの使用を計画中。D-Centralのプロトタイプ完成までは6ヶ月はかかる見込みとのこと。
会場にはApple共同設立者であるスティーブ・ウォズニアック氏の姿も。
マカフィー氏は「他にも、今まで警察の権力などによって難しかった、大学内でのファイル共有にも幅広く利用できる」と話しており、有効的なD-Centralの利用を望む一方で、このガジェットが「閉鎖されたインターネット」を作りだすことで犯罪の原因になる可能性はないのか?と質問があり、マカフィー氏は「電話を悪用する人がいるように、不正利用する人は必ず出てくるでしょう」とネガティブな利用の可能性があると話しています。
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