メモ

国会図書館のデジタルアーカイブから電子書籍を制作・配信する実験を実施

By SLU Madrid Campus

国立国会図書館には国内外の数多くの資料・情報が収蔵されています。その中にあるデジタル・アーカイブ(デジタル化資料)を電子書籍化して配信する実験「文化庁eBooksプロジェクト」が2月1日から行われます。

文化庁eBooksプロジェクトについて
(PDFファイル)http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/ebooks_130129.pdf


このプロジェクトは、国会図書館が保有しているデジタル・アーカイブの中から選定した資料を、著作権処理などの手続きを経て、電子書籍制作から配信までを実験的に行うことで、その課題や有効性を明らかにするために行われるものです。

2012年12月に行われた「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」によると、蔵書のうち約88万冊、1968年のものまでについてデジタル化が終わっており、国内で刊行されている雑誌も2000年までのものはデジタル化が完了しているとのこと。

検討会議では、このデジタル・アーカイブについて、何らかの形で活用してビジネスモデルの開発を行っていく必要があると提言していて、そのために、事業化に意欲のある関係者による有償配信サービスの限定的、実験的な事業の実施なども検討することが必要であるとしていました。


今回の事業は野村総合研究所が受託、配信については紀伊國屋書店が協力して行うことになっています。

配信期間は2月1日から3月3日までで、配信予定作品は2月1日からの第1回配信、2月8日からの第2回配信、あわせて以下の13作品です。

◆第1回配信作品
・「絵本江戸紫」1765年(明和2年)、浪花禿箒子著・石川豊信画
・「平治物語〔絵巻〕」(第一軸・三条殿焼討巻) 1798年(寛政10年)、住吉内記写
・上田萬年訳(グリム原著)「おほかみ」1889年(明治22年) 吉川半七
・竹久夢二「コドモのスケッチ帖 動物園にて」1912年(明治45年) 洛陽堂
・芥川龍之介「羅生門」1917年(大正6年) 阿蘭陀書房
・芥川龍之介「河童」1927年(昭和2年) 直筆原稿
・酒井潔「エロエロ草紙」1930年(昭和5年) 竹酔書房

◆第2回配信作品
・柳田國男「遠野物語」1910年(明治43年) 自費出版
・夏目漱石「硝子戸の中」1915年(大正4年) 岩波書店
・永井荷風「腕くらべ」1918年(大正7年 新橋堂
・宮澤賢治「春と修羅」1924年(大正13年) 関根書店
・宮澤賢治「四又の百合:宮澤賢治童話集」1948年(昭和23年) 百華苑
・「きしゃでんしゃ」1953年(昭和28年) ㈱トツパン

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
全国の図書館や電子書籍サイトなどを横断して蔵書を検索できる「国立国会図書館サーチ」 - GIGAZINE

3000万冊を超える国会図書館の本を自宅で読めるように - GIGAZINE

アメリカに点在するかっこいい大学の図書館10パターン - GIGAZINE

本のページを切断・裁断せずに済む「非破壊自炊」とは? - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.