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「日本最古の違法建築」など京都の貴重な非公開文化財の限定公開がスタート

by 睡蓮

京都には数多くの文化財があり観光客で賑わいますが、すべてが公開されているわけではありません。そんな貴重な非公開文化財を見られる「第47回京都非公開文化財特別公開」がスタートし、普段は決して見られない文化財が一般向けに限定公開されています。

イベントは文化財愛護の関心を高めるため、京都古文化保存協会が行っているもの。今回は京都市内18ヶ所の寺社が公開対象となっています。


中でも、京都市上京区にある「浄土宗 浄福寺本堂」は初の一般公開となります。建てられたのは桓武天皇の延暦年間(782年~806年)。788年に最澄が比叡山に延暦寺を建てたのち、天台宗の寺として建てられました。浄土宗の寺も兼ねるようになったのは室町時代末期の1525年になってからです。

Googleマップで緑色の矢印の指している場所にあります。東には京都御所や晴明神社が、西には北野天満宮があります。

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この浄福寺本堂は「日本最古の違法建築」として建築家や研究者に知られてきました。違法建築になったのは本堂が1730年に焼失し、1733年に再建したときのこと。このころ、江戸幕府によって建物の奥行きを3間(約5.45m)以内に抑える「三間梁規制」が定められていました。浄福寺では法要を行う大広間のスペースを確保するため、まず2棟の建物を建ててから増築して1棟につなげるという手法を用い、奥行き9間(約16.4m)のスペースを生み出しました。そのため、現在でも外から見ると2棟ですが中に入るとつながっている様子を見ることができます。

掟に反した「最古の違法建築」初公開 京都・浄福寺(1) - MSN産経west

地元では「赤門寺」としても知られていて、境内には幼稚園も設けられています。

by 睡蓮

今回は寺に収蔵されている重要文化財、土佐光信の「十王図」などが公開されます。公開期間は10月28日から11月6日の9時~16時。料金は大人800円、中高生400円です。

浄福寺以外でも国宝や重要文化財、重要美術品の数々が公開されています。公開期間は全体では10月23日から11月7日となっていますが、寺社によって異なり、例えば孤篷庵は10月31日までの公開となっているので、行きたい寺社が含まれているか、公開時期はいつからいつなのか、しっかりと確認が必要です。

公益財団法人 京都古文化保存協会「第47回 京都非公開文化財特別公開」

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in メモ, Posted by logc_nt

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