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教室の環境デザインが子どもの学習率に25%も影響することが研究で判明

By chrissuderman

ソールフォード大学の調査によって教室の環境が子どもの学力の向上・あるいは減退に対し1年間で平均して25%も影響することが明らかになりました。

Study proves classroom design really does matter | University of Salford Manchester
http://www.salford.ac.uk/home-page/news/2012/study-proves-classroom-design-really-does-matter


ScienceDirect.com - Building and Environment - A holistic, multi-level analysis identifying the impact of classroom design on pupils’ learning
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0360132312002582


この試験的調査は2011年の9月から2012年の7月までの間、イギリスBlackpoolにある小学校の生徒751人に対して行われたもの。合計34クラスの生徒たちはいずれも異なった学習環境にありました。

調査は2つのラインで行われました。一つは学期初めと終わりに小学生751人の年齢・性別・数学や読み書きの成績といったデータを集めること。そしてもう一つは34の教室におけるオリエンテーションの様子や教室における自然光や雑音がどのくらいあるか、温度や空気の質といった要素を考慮に入れて、全体的な教室の環境を評価しました。この時、教室に色が使われているかということや、家具をどのくらい簡単に整理できるかといったスペースの自由度なども同様に評価の対象になったとのこと。評価には教室のデザインと、何が有効な学習環境を構成するかという使用要因の2つを含みます。


この結果、生徒たちの成績の変化のうち73%は、「色」「自由度」「複雑さ」「選択肢」「接続」「光」といった6つの項目からなる「教室のレベル」によって説明されることがわかりました。

学習環境によって主要3科目が1年で11点も向上するとのことです。


ソールフォード大学のPeter Barrett教授によれば「建物の様々な環境が内部の人々に影響を及ぼすのは長い間知られてきましたが、全体的な環境と生徒の学習率を直接的に結びつける評価に成功したのはこれが初めてです。この影響は私たちの想像以上であり、今後さらに明確な結果が出ることを楽しみにしています」とのこと。

調査は学術調査と開発を行うNightingale AssociatesのチームTHiNKから依頼されたもので、今回の研究は実際に新たに建物を改築したり建てたりする際に使用されるとのことです。Nightingale AssociatesのCaroline Paradiseさんは「子供たちの成績に教室の環境が重要な役割を果たすという今回の発見にはとても興奮しています。改築や新設など、最も影響力のある校舎への投資を目標にする教育者やデザイナーを力づけるでしょう」と語りました。

By chefranden

今後さらなる研究のため、Blackpool以外のイギリス国内の小学校20校に対し18ヶ月間継続して調査が行われるとのことです

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in メモ,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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