地下鉱物による磁力を利用し宙を浮く車が成都の街を駆け抜けるムービー

世界一の人口を誇る中国だけあって、四川省成都市だけでもその人口は1000万人に上ります。当然、交通量も多くなるのですが、もし「地面の下で眠っている鉱物を利用して空を飛ぶ車」が成都の街を走ったらどうなるのか。ということで、ガソリンを燃料としないため地球に優しく、センサーで周囲の車を察知するため交通渋滞や事故も起こらない、シンプルな操作の空飛ぶ車のムービーは以下から。

大众自造
http://www.zaoche.cn/welcome

Volkswagen's The People's Car Project: Hover Car PART 1 - YouTube


フォルクスワーゲンが「特別な車」のアイデアを人々に募るというプロジェクトを企画し、その中から成都出身の王佳(Wang Jia)さんが考えた「空飛ぶ車」が選ばれました。

王佳さんの描いたデザインはこんな感じ。タイヤがなく、ころんと丸い形。

今回はここ成都で王佳さんの夢を叶えようというわけです。

プロジェクト担当のLe Jiaさんの隣にあるのが、王佳さんのデザインをそのまま実現した車です。ご覧の通りタイヤがありません。

どのようにこの車が動くのかを早く見たいところではありますが、その前にスペシャルゲストがいます。

王佳さんの両親です。

タイヤのない車を見た感想は……？

「こんな車見たことないわ。」

試してみたい？

では乗ってみて下さい！ということで、うい～んと車のドアが自動で開きます。

「王佳はいつでもクリエイティブな女の子で、いつだって奇抜なアイデアで私たちを驚かせていました」

いい笑顔で車に乗り込むお父さん。


「王佳はちょっと変わった子だったんです」

「でも私たちは彼女の才能をいつも信じていました」

ポチッとボタンを押すと、

エンジンがかかり、車体がふわっと地面から浮きます。

複雑な操作は何一つなく、ハンドルを進みたい方向に動かすだけとシンプルなもの。

「信じられない！」

周囲の人も何事かとのぞき込みます。

それでは、出発進行！

と、ここで、成都について。成都と言われて人々の頭に何が浮かぶでしょうか。

パンダ？

川劇の変臉？

カンフーティー？

実は、成都は地理的にとてもユニークな土地で、

ちょっと変わった鉱物が地下に多く存在するのです。

なので磁力の反発力や吸引力を利用したマグレブカーが可能になるというわけ。

図で表すとこんな感じ。車が地下の鉱物に反応して浮かびます。

「なんだあれは……」と目を見張る人々。

調子にのってスピードを上げるお父さんを笑顔でたしなめるお母さん。

わんこを轢いてしまうこともなく、安全運転。

「こんな車、見たことありません。」

「まるで映画のよう。」

そして車は大きな車道へ。

この車のもう一つの機能に、自動運転があります。

「GPSオン！私を家に連れて帰ってくれ」

すると車は自動で動き出します。

お父さん、超笑顔。

この車には安全センサーが付いており、

走っている他の車と自動的に距離を取るようになっています。

スピードを調整し、

事故を回避します。

図にするとこんな感じ。

ふう、とお父さん一安心。

「あんたはもう！」とお母さんのツッコミが。

混雑している駐車場でもすいすい。

そんなこんなで、

スタート地点に到着。

グッジョブ！

周囲の人の歓声に迎えられながら、ドライブ終了。

「私たちは本当に娘を誇らしく思っています」

「彼女みたいな子はまたといません」

続く……。

と、ここで場面が切り替わり、プロジェクトの受賞式の会場へ。王佳さんが呼ばれています。

パッとスポットライトが王佳さんに当たり、

お姫様だっこで舞台の上まで運ばれます。

司会の男性と強い抱擁。

「次は誰がこの企画のスターになれるか？」

これは王佳さんを受賞するために本人には内緒で作られたムービーで、もちろん実際に空飛ぶ車が作られたわけではありません。王佳さんが友人に連れられて映画館に行ったら何故か映画は始まらず、自分の両親まで出演しているムービーが始まるというサプライズだったわけです。また、これには続きとして映画館でそれまでお客さんだと思っていた周囲が、突然、歌って踊って王佳さんの受賞を祝いだすという様子を録ったムービーもあります。