WindowsXPのあの「草原」壁紙はCGではなく、なんと現実に存在するリアル風景だった

Windows Vistaに収録されている壁紙はアマチュア写真家が撮ったものですが、もしかしたらCGだと思われているかもしれないWindowsXPのデスクトップ背景も実際に存在する場所です。シンプルな構図でありながら美しい、世界で最も有名な写真の1つであるこの写真がWindowsXPのデスクトップ背景になったのは以下のような経緯がありました。
Microsoft XP background: How a California view became the planet's most viewed vista | Mail Online
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2060695/Microsoft-XP-background-How-California-view-planets-viewed-vista.html
「有名な写真と言えば?」と言われてパソコンのデスクトップを頭に思い浮かべる人はいないかもしれませんが、多くの人はWindowsXPに使用されているこの写真を見たことがあるはずです。

この写真はCGなどではなく、O’Rearさんがガールフレンドのもとを訪れる際に車で通ったブドウ畑に胸を打たれて撮ったもの。いくらきれいな景色だと言っても車の通り道。大抵の人はそのまま通り過ぎるところですが、写真家のO’Rearさんはその色彩のあまりの美しさに車を止め、カメラを取り出したというわけです。

写真はマイクロソフトのエンジニアたちにWindowsXPのデスクトップ背景として選ばれ、現在に至ります。守秘義務のためいくら支払われたのかは公開されていませんが、聞くところによるとライセンス代としては史上2番目に高価な写真らしいです。

「2002年か2003年にはナパからサンフランシスコまで週に2、3度は同じ道を通っていたのだけど、1月の草原は本当に緑がすばらしくて、車から飛び降りて写真を撮って、それからまた道を進んだよ」と、O’Rearさん。

彼は後に結婚したガールフレンドのDaphne Larkinさんを迎えにいくとその写真のことはすぐに忘れてしまったそう。この写真が大当たりしたということに気づいたのは、エージェントであるthe Corbis photo archiveから電話を受け、マイクロソフトがオリジナルの写真を欲しがっていると聞いたときでした。「写真を撮ったときはこんなことが起こるなんて考えもしなかった。多分これは世界で最も見られた写真だ。もしあなたがバングラディッシュの村にその写真を持って行っても、あるいは中国で道を歩いている誰かを引き留めてみても、人々にはそれが何かわかるだろう」そう彼は付け加えました。O’Rearさんは「Kansas City Star」や「the Los Angeles Times」でキャリアをスタートさせ、ナショナルジオグラフィックで25年間働き、69歳となった今ではナパや世界中で写真とワイン造りに専念しています。ちなみに、O’RearさんはマックユーザーなのでWindowsXPに使われている当の写真は見ないとのことです。
なお、Windowsはこういう細かい部分に妙に凝る傾向があり、たとえばWindows95の起動音は「アンビエント・ミュージック(環境音楽)」の先駆者であるブライアン・イーノを採用しています。
Microsoft Windows 95 Startup Sound - YouTube
また、Windows VistaとWindows 7の起動音はキング・クリムゾンのギタリスト兼リーダーであるロバート・フリップです。
Microsoft Windows Vista Startup Sound - YouTube
ほかにも、JPEG画像のあの妙なよく分からないアイコンはエヴァンゲリオンのワンシーンが由来です。
ずっと思ってたんだけどこれってパクリだよな…:VIPPERな俺跡地


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