見たこともない珍種の桜が129種・354本も咲き乱れる「桜の通り抜け」、現地の大混雑っぷりとお花見攻略方法まとめ
「ソメイヨシノ」などのメジャーな桜だけでなく「大手鞠」、「紅手鞠」、「養老桜」、「二度桜」といっためずらしい桜が見られる「桜の通り抜け」は129種、354本の桜が全長560メートルの小道の脇に並ぶお花見スポット。独立行政法人貨幣造幣局が毎年4月の半ばから約1週間にわたり敷地を一般に開放しており、明治16年(1883年)の開始以来、最大でのべ100万人以上が集まる一大イベントになっているそうなので、オープン初日に現場に行ってみることにしました。
会場の造幣局は大阪城を囲む堀のスグそばにあり、府内のビジネスセンターにもほど近い場所に位置しています。
周囲の地図は以下の通り。会場の最寄り駅は地下鉄谷町線・京阪本線「天満橋」駅(京阪東口・2号出口)、JR東西線「大阪天満宮」駅(JR2号出口)、JR東西線「大阪城北詰」駅(3号出口)の3カ所。会場はいずれの駅からも徒歩15分くらいの距離です。
造幣局の近くの川沿いにもたくさんの桜が咲いています。
会場付近は道路にパイロンとコーンバーで仕切りが作られ、パトロールカーが停まっているなどものものしい雰囲気。
朝10時のオープンにはまだ20分ほど時間があるというのに、続々と花見客が集まってきています。
「桜の通り抜け」と書かれた大きな矢印が貼り付けられているので会場の方向は一目瞭然。
案内板を持った人もいます。
初日のオープン直前には、開門を待つ人が長蛇の列を作っています。警備をしている人に何人ぐらいが列を作っているのか聞いてみたところ「1000人か2000人。ようわからんけど、たくさんおるわ!」とのこと。
行列に並ぶ人々の様子をムービーで見ると以下のような感じ。
2012年の「桜の通り抜け」初日の行列を遠くから見るとこんな感じ - YouTube
満員電車のような混み具合。
行列の中を撮影したムービーは以下で見られます。
2012年の「桜の通り抜け」初日の行列に並んでみた - YouTube
屋台の脇を歩いて入り口に向かう道のりは以下のような感じ。
2012年の「桜の通り抜け」初日の屋台 - YouTube
入場門の前もすごい混雑。
会場内は一方通行なので、入り口はここのみ。
「立ち止まらずゆっくりお進み下さい」との表示。お花見、というよりは動物園などでコアラやパンダの檻の前を通り過ぎていくようなイメージです。
会場のマップは以下のようになっています。
「桜の通り抜け」の中にもすごい数の人がいます。
カメラを手に桜に群がる人々。
「iPad」で撮影をしている人もいます。
造幣局が記念品を販売している模様。
売られているのは「桜の通り抜け貨幣セット」。ここにも100人以上が行列を作っています。
1セット1800円。
販売窓口はこんな感じ。
その年に作られた新品の硬貨と、記念コイン1つがセットになっています。
62万3000円の金のメダルも売っています。
相変わらず会場内はすごい混雑。大阪府警が警戒にあたっています。
入り口付近を離れると、なんとか人混みに隙間ができるのでそれほど苦労しなくても桜を間近で見られるようになります。以下の写真は「千里香(せんりこう)」という品種。
「香りが1000里離れた所にも届きそうなくらい強い」というのが名前の由来。
仮設テントで作られた「投句所」。桜を見てひねった俳句を紙に書いて、ここから投稿すると審査を受けることができ、優秀作品に選ばれると記念品がもらえるとのこと。
年配の人たちを中心に、かなりの数の人が投稿をしていました。
投稿ボックスはこんな感じ。
全行程の3分の1くらいの場所まで進んできました。
救護所があるので万が一気分が悪くなっても大丈夫。
おおよその中間地点には「中門」があります。
「中門」の付近は並木の間隔が狭いのでまるで「桜のトンネル」のよう。
実際に桜並木の中を歩いているとインターナショナルな感じのアナウンスが流れてくる様子は以下のムービーでチェックしてみてください。
2012年の「桜の通り抜け」を歩いてみた - YouTube
造幣博物館を発見。
レンガ作りっぽい建物です。
「桜の通り抜け」の開催期間中は博物館はお休み。
造幣局で使用していた「石炭ガス」を流用して燃料としていたガス灯です。まだ、一般の家庭にガスが行き渡る前の明治4年(1871年)には実際に稼動しており、当時の人々の注目の的だったそうです。
造幣局が毎年決める「今年の花」に、2012年に選ばれたのは「小手毬(こでまり)」という品種。
満開の「小手毬」。
花が枝の先に密集してボール状に咲くのが特徴です。
成人男性の手のひらと比べるとこれくらいの大きさ。
栃木県小山市の修道院にあった十月桜の種から育成された、という桜「思川(おもいがわ)」。
「桜の通り抜け」は21:00までオープンしており、夜間は灯籠によるライトアップがされるそうです。
造幣局の他ではわずかな場所でしか見ることができないという、養老桜(ようろうざくら)。
開花と同じ時期に葉が開くユニークな品種。
スグ近くには昭和58年に立てられた「桜の通り抜け百年記念」の碑がありました。
「鬱金(うこん)」だけれども、ウコンとは別物という紛らわしい名前の桜。
「帆立(ほたて)」という名前の真っ白な桜。
中国の皇妃にちなんだ「楊貴妃(ようきひ)」。
「紅手鞠(べにてまり)」。
「大手鞠(おおてまり)」。
京都平野神社境内にあったという一重桜「衣笠(きぬがさ)」。
歩いているとフッと目の前に桜の花が現れることも。
背の高い桜は下に入って見上げてもきれい。
水上勉の小説「桜守」のモデルとなった笹部新太郎が創成した「笹部桜(ささべさくら)」。
「寒桜(かんざくら)」は既に花の時期を終えて緑の葉を付けています。
外側の花が開花し、その後に内側の花が遅れて開花するという「二度桜(にどざくら)」。
詩人の野口雨情の邸内にあったことから雨情枝垂(うじょうしだれ)と呼ばれている桜。
出口が近づくにつれて、人混みがましになってきます。
この辺りまでくると、桜の見過ぎで頭がグルグルしてきます。
見慣れた「ソメイヨシノ」もあります。
散った花にも風情があるのが桜の魅力。
出口付近にあった満開の1本。
ここで「桜の通り抜け」は終了。
以下の駅まで歩いて電車で帰ることができます。
周辺の地図はこんな感じ。
出口はこうなっています。なお、一方通行なのでこちらからの入場はできません。
アイスクリーム屋のおじさんがいました。
1個150円で、レトロな味わいのバニラアイスが食べられます。
会場の脇にある河原の遊歩道には屋台が並んでいるので、食事をする場合はここがおすすめ。
出口を通り過ぎた後でも桜が見られるので、じっくりと腰を落ち着けてお花見をすることもできます。
「桜の通り抜け」の全長は普通に歩けば10分もかからない距離ですが、実際はかなりの人混みの中を桜を眺めつつ歩くことになるので30分から45分くらいかかるはず。また、場内では基本的に飲食は禁止なので事前に飲み物はしっかり飲んでおくのがおすすめ。なお、トイレとゴミ箱は複数箇所に設置されているので安心です。
また、会場の桜は「ソメイヨシノ」などの一般的な品種が散った後に開花するものが多いので、少し出遅れても問題なく、さらに一度にたくさんの種類の桜が見られる場所でもあるので、今からサクッと行けるお花見スポットを関西で探している人におすすめ。2012年の開催期間は4月17日(火)から23日(月)までの7日間です。
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