「Firefox 10」正式版リリースでアドオン互換性の判断が柔軟になり利便性拡大
JavaScript処理が劇的に改善したというFirefox 9正式版登場から6週間、スケジュール通りに次のバージョンである「Firefox 10」正式版がリリースされました。
本バージョンではこれまで多くのユーザーを苦しめていたアドオンの互換性判断がより柔軟になり、動かなくなったアドオンを復活させる「Disable Add-on Compatibility Checks」のようなアドオンがなくてもちゃんと従来のアドオンが使えるようになるとのことです。
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アドオンの互換性を改善した Firefox の最新版公開 - インスペクタなど便利な Web 開発者向けツールも搭載 | Mozilla Japan ブログ
Firefoxユーザーの人であればメニューバーの「ヘルプ」から「Firefoxについて」をクリックすると自動的に新バージョンがダウンロードされます。
最新版での主な変更点は以下の通り。
・履歴を戻るまで [進む] ボタンを表示しないようにしました。
・アドオンの互換性確認をより柔軟にしたことで、ほとんどのアドオンが新バージョンでも引き続き利用可能となりました。
・MacでATOKの確定アンドゥが使用できるようになりました。ただし、キーボードショートカットが変更されていると動作しない場合があります。
・WebGLのアンチエイリアスを実装しました。
・CSS3の3Dトランスフォームを実装しました。
・双方向テキストの分離を実現するHTML5新要素 bdiを、CSSプロパティとともに実装しました。
・全画面での実行に対応したWebアプリケーションを開発できるフルスクリーンAPIを実装しました。
・仕様との整合性を高めたIndexedDB APIを実装しました。
・Web開発者向け新機能として、該当要素の強調表示やCSSスタイルの確認を行える調査ツールを追加しました。
・Macで、ブックマークを移動中にクラッシュする場合がある問題を修正しました。
・Macで、Appleから公開された最新のJavaをインストールした後、Javaアプレットが使われているページのタブを閉じたときにクラッシュする場合がある問題を修正しました。
・いくつかの安定性に関わる問題を修正しました。
・いくつかのセキュリティ問題を修正しました。
これがFirefox 9のアドオン画面。互換性確認を無効化していても、このように「Firefox 9.0.1と互換性がありません」というメッセージが表示されていました。
Firefox 10ではそれが出なくなりました。ただし、すべてのアドオンがOKというわけではないようなので、人によってはまだ互換性確認を無効化するアドオンが必要になってきます。
Mozillaの開発する無料メールソフト「Thunderbird」も最新版のバージョン10がリリースされました。こちらはウェブ検索機能が追加されたほか、メッセージ検索機能の改良、下書き保存のバグ、セキュリティ問題などが修正されています。
Web 検索機能を追加した Thunderbird の最新版を公開 | Mozilla Japan ブログ
そして、本バージョンからFirefox、Thunderbirdとも、法人向けの延長サポート版(ESR版)がリリースされました。
Firefox と Thunderbird の法人向け延長サポート版を公開しました | Mozilla Japan ブログ
旧バージョンであるFirefox 3.6系統も、最新版である「3.6.26」がリリースされましたが、こちらのサポートは4月24日までとなっているため、個人ユーザーであればFirefox 10へ、法人ユーザーであればESR版への移行が薦められています。
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