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Firefoxはこの1年で7倍高速になり、メモリ使用量は半分になりました


2011年に入った時点でFirefoxの最新バージョンは3.6でしたが、3月に「Firefox 4」がリリースされ、6月にリリースされた「Firefox 5」以降は6週間ごとにバージョンアップしていくというラピッドリリースの方針により、わずか1年で「Firefox 9」までが登場しました。

バージョンが上がったということはそれだけ内部が変わったということであり、周辺環境も大きく変化しています。これを、Mozilla自身がまとめて1枚の画像にしています。

Firefox の 2011 年を振り返って | Mozilla Japan ブログ


firefox2011_EN_72dpi.jpg (JPEG 画像, 768x1528 px)
http://mozcom-cdn.mozilla.net/en-US/img/press/firefox2011_EN_72dpi.jpg



◆パフォーマンス
2011年初頭に最新バージョンだった「Firefox 3.6」と比べて、現在のパフォーマンスは7倍に向上しています。2004年にリリースされた「Firefox 1」と比べるのであれば32倍となります。また、Firefoxといえばメモリ使用量が多いブラウザとして知られていますが、従来に比べると使用量は50%減少しました。

◆プライバシー
Firefoxでは4.0からユーザーのプライバシーを尊重し、オンライン行動追跡を拒否する意志を表明できる「Do Not Track」機能を搭載。モバイル版で17.6%、デスクトップ向けでも6.0%のユーザーが利用しています。

◆新機能
新たな機能としてFirefoxの履歴やブックマーク、パスワード、開いているタブを同期できる「Firefox Sync」が登場。これまでに250億以上のアイテムを同期しました。このほかに、Android版の「Firefox Android」、新バージョンの開発途上版である「Nightly」と実際にテストしてもらう「Beta」の間の早期プレビューバージョンとして「Firefox AURORA」が登場しました。

Firefox Live
Firefoxの公式マスコットとして、Firefox Liveで3頭のレッサーパンダの様子をライブ中継。映像は450万回、20万時間分再生されました。

◆ラピッドリリース
6週間ごとに新たなバージョンをリリースするというラピッドリリースによって、83の新機能が追加され、1万881点の改良が行われました。135の新しいAPIが誕生し、インストールされたアドオンの数は4億8000万にもなります。

なお、現時点でのラピッドリリースのカレンダーによると、Ver10からVer13までのリリーススケジュールは以下のようになります。

2012年1月31日(火):Firefox 10
2012年3月13日(火):Firefox 11
2012年4月24日(火):Firefox 12
2012年6月5日(火) :Firefox 13

さらに来年度の予定としては、企業ユーザーなどが待望していた「延長サポートリリース版(Extended Support Release)」の提供をFirefox 10から行うという提案がされています。このESR版はこれまでのような次々と打ち出されるバージョンアップによる新規機能追加が控えられ、一方でセキュリティアップデートなどはちゃんと適用され続けることにより、安定して動作する環境のテストや、各種アドオンの試験なども時間をかけて行えるようになる、というもの。もし実現すれば「あまりにも次々とバージョンアップされるけどアドオンとかその他諸々の関係で様子見中」「Firefox 3.6から一歩も動けない」というようなユーザーでも安心して利用できるようになるはずです。


延長サポートについての詳細は以下のようになります。

Firefox 10 の主な新機能を紹介します « Mozilla Developer Street (modest)
https://dev.mozilla.jp/2011/12/firefox10/

現時点ではまだ正式決定ではありませんが、2012 年最初のリリースとなる Firefox 10 から延長サポートリリース版 (以下 ESR 版) の提供を開始することが提案されています。ESR 版では通常の Firefox のバージョンアップと同時に、セキュリティや安定性に関わる修正のみを行い、機能的な変更を行わないマイナーバージョンアップを提供します。

現在の提案では ESR 版は通常の Firefox の 7 バージョン毎にメジャーバージョンアップを行い、最低 2 バージョンは新旧両バージョンをサポートするため、各バージョンは 9バージョン × 6週 = 54週 ~= 1年 の間継続サポートされる予定です(上図参照)。

機能や速度の変更が行われない安定バージョンが必要なため Firefox 3.6 をお使いの企業ユーザの方は、ESR 版 Firefox 10 にアップグレードされることをご検討ください。

なお、ESR 版は機能的に安定なバージョンでですが、最も動作が安定するバージョンは通常版の Firefox になります。どうしても機能的な変更を避けなければならない場合を除き、新機能と共にメモリ使用量削減、応答性向上、セキュリティや安定性を全て改善し続けている最新の Firefox をご利用ください。

なお、Android 向けには ESR 版 Firefox の提供予定はありません。

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in ソフトウェア, Posted by logc_nt

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