ソフトウェア

初代からIE9に至るまでのインターネットエクスプローラーの歴史


Internet Explorerが初めて世に出た時、今をときめく「Facebook」の創設者マーク・ザッカーバーグはまだ11歳で、ソフトウェアの市場はマイクロソフトの寡占状態でした。それから16年後の現在、マイクロソフトはInternet Explorer 9をリリースしています。

この16年の間に、Googleが生まれ、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアが爆発的な成長を見せるなど、ウェブの世界にも大きな変動があり、ブラウザの市場も大きく変化しています。初代IEからIE9に至るまで、Internet Explorerはどのように変化してきたのでしょうか。


時代の流れとともに変化してきたIEの歴史は以下から。Gallery: Internet Explorers 1 Through 9 - Alexis Madrigal - Technology - The Atlantic

Internet Explorer(1995年8月24日公開)


初代IEは1995年に公開された「Plus! for Windows95」の中に含まれていました。95年当時、まだウェブページの背景は灰色が標準で、IEの機能としても、IE1.5でようやく簡単なテーブル要素に対応するというものでした。当時はまだウィキペディアも存在しておらず、Googleもありません。スタンフォード大学に在籍していたジェリー・ヤンデビッド・ファイロによってYahoo!が設立されたのが、1995年3月のことです。

Internet Explorer 2(1995年11月27日公開)


日本語版を含む他言語版が提供され、SSL2.0Cookieを実装、読み込み限定のネットニュースクライアント機能も装備。真四角のツールバー、右上のWindowsロゴが時代を感じさせます。

Internet Explorer 3(1996年8月16日公開)


部分的ながらメジャーなブラウザとしては初めてCSS1に対応。上の画像でも白いボックスが表示されています。ActiveX コントロールやJavaアプレットなどにも対応しています。青い「e」のマークはこのバージョンから開始されました。Internet Mail and NewsNetMeetingなどの機能も取り込んでいます。

Internet Explorer 4(1997年9月30日公開)


Internet Mail and NewsはOutlook Expressに置き換えられ、ウェブブラウザとして初めてHTML 4.01に対応し、CSS1には完全対応。「白地に黒文字」のデフォルトスタイルも、このインターネットエクスプローラー4で初めて採用されました。ウェブの世界ではYahoo!が台頭し、インターネットが本格的に注目され始めた時期でもあります。

Internet Explorer 5(1999年3月18日公開)


ルビ、MHTMLなどに対応し、CSS2やDOM Level 1XMLにも部分対応しています。OSとのバンドル効果もあり、IEの圧倒的なシェアを確立するに至ったブラウザですが、セキュリティホールの多さと対応の遅さもこの頃から指摘されるようになっています。

Internet Explorer 6(2001年9月19日公開)


21世紀に突入し、Googleが日の出の勢いで台頭し始めた時期。IEとしては、DHTMLの拡張、CSS2の対応強化や、DOM Level 2とSMIL 2.0への部分的な対応など、様々な面で対応範囲が拡大しています。しかし、XHTMLやIDNに未対応であり、CSS2の対応もまだ不十分であるなど、対応の遅れが目立つように。

Internet Explorer 7(2006年11月2日公開)


ここに来てIEもタブブラウジングに対応。Outlook Expressのバンドルは無くなりました。ちなみにタブブラウジングの草分け的存在でもあるOperaは、IEに先行すること約6年、2000年にはすでにタブブラウジング機能を実装していました。Firefox2.0による猛追撃により、その圧倒的だったシェアに風穴を開けられたのもこのころ。

Internet Explorer 8(2009年3月20日公開)


ウェブ標準準拠、セキュリティ強化、プライバシー保護対策などが施され、パフォーマンスも向上。Windowsと分離した個別のソフトウェアとなり、アンインストールが可能になりました。2008年9月にはGoogle Chromeが登場。

Internet Explorer 9(2011年3月15日公開 日本語版は震災の影響で延期)


HTML5やCSS3に部分対応。GPUマルチコアを活用したパフォーマンスの向上も行われ、ユーザーインターフェースも大幅に変更されているとのこと。IEはウェブブラウザの歴史にこれからどんな足跡を残して行くのでしょうか。

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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