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900人の殺害に関与したメキシコの殺し屋組織のリーダーを逮捕

© Teun Voeten

メキシコというとアメリカ合衆国の南に位置する国で、アカプルコのようなリゾートがある陽気で明るい国というイメージがありますが、その一方で近年は麻薬組織が圧倒的な武力を持っていることもよく知られており、麻薬組織による攻撃で署長らが殺害され残った警察官が全員辞職したり、警察官が一人もいなくなってしまったため大学で犯罪学を学んでいた女子大生が警察署長に就任(ただしこの女子大生もアメリカへ亡命)したりという事態が発生しています。


事態は悪化の一途を辿るばかりでしたが、8月11日にメキシコ警察は麻薬組織と組んで900人を殺害したという殺し屋組織のリーダーを逮捕することに成功しました。

時事ドットコム:900人殺害容疑で逮捕=殺し屋組織のリーダー-メキシコ

時事ドットコム:900人殺害容疑で逮捕=メキシコ

逮捕されたのはオスカル・オスバルド・ガルシア・モントジャ容疑者。調べによると、同容疑者は元グアテマラ軍特殊部隊の兵士で、殺し屋組織を率いて麻薬組織と手を組み多くの人々を殺害。300人の殺害に直接関与しているほか、600名の殺害を組織メンバーに指示したことを認めているそうです。


メキシコでは2006年にフェリペ・カルデロン氏が大統領が就任。カルデロン大統領はアメリカと組んで麻薬の密造や麻薬組織自体の撲滅に取り組んでいて、麻薬組織側も激しく抵抗していることからメキシコ麻薬戦争と呼ばれる状況がエスカレートしており、死者は年々増加。2006年、2007年は約2000名が、2008年には5000名が犠牲となり、2010年には犠牲者は1万名を越えています。

前述の通り、麻薬組織は警察やメディア関係者もターゲットにしており、テレビのレポーターが誘拐されて殺害されたり、テレビ局のオフィスが爆破される事件も発生しています。また、その攻撃は政治家にもおよび、2010年には麻薬組織との対立が激しい州の12人の市長が殺害されています。

しかし、これらの戦いによって麻薬組織が打撃を受けているのも事実で、少なくともアメリカではコカインの価格が高騰しており、供給量は確実に減少しているようです。

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in メモ, Posted by logc_nt

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