取材

最新戦車「10式」も登場した、あらゆる角度から見られるそうかえんの装備品展示


富士総合火力演習は、演習が終わった後にもまだお楽しみが待っています。それが、演習に登場した装備を中心とした戦車やヘリコプター、偵察機などがずらりと会場に並べられ、間近に眺めることのできる装備品展示です。

日本が開発した最新鋭の主力戦車10式戦車は演習こそ行わなかったものの、展示には登場しその勇姿を目にすることもできるなど、もりだくさんの内容となっていました。また、直前まで演習が行われていた場所に足を踏み入れることもできるなど、暑い中待つだけの価値があるイベントでした。

さまざまな角度から見た装備品の数々の写真は以下から。演習終了後、やや間を置いて装備品展示のための準備が始まりました。


富士学校音楽隊が、歌謡曲からマーチまでいろいろな楽曲の演奏を行っていたのですが、装備品展示のために車輌が走るとその走行音で演奏がかき消されてしまい聞こえにくかったのが残念でした……。


ついさっきまで演習が行われていた場所に入れるとあって、多くの人が演習後も残って展示の開始を待っていました。


会場が開くと皆一斉にそばに駆け寄っていきます。


まずは最新鋭の戦車、10式戦車から。演習中は大活躍していた74式戦車や90式戦車に続く最新の主力戦車で、既存設計の改修ではなく新たに開発されたものです。


8月20日の訓練中に砲身が破断し、破片が演習場内の仮設スタンド近くに飛ぶという事故があり、演習での射撃が危ぶまれていた90式戦車も本番では無事に演習を終え、観客の期待に応えていました。


74式戦車は90式戦車の1代前のもので、国産の戦車としては2代目にあたります。


遠隔操縦観測システム。重さは約275kg、全長約5.3m、幅約1.2mで、最大速度は130km/hです。いわゆる無人観測機のような働きをします。


155mmりゅう弾砲FH70は操作人員9人、自動装てんが可能です。演習中は前段演習の遠距離火力の場面で登場していました。


M110 203mm自走榴弾砲は後段演習の中で活躍していました。全長は約11mで間近に見るとかなり迫力があるのですが、空輸可能な小型タイプだというから驚きます。


99式自走155mmりゅう弾砲は、愛称のロングノーズという名の通り主砲が細長いものとなっています。


88式地対艦誘導弾システムは海の上にいる敵艦隊を遠くから撃破するためのもの。後部のミサイル発射部分の重厚さは間近だとさらに強く感じられます。


多連続ロケットシステムは遠距離にいる敵部隊を広範囲にわたって攻撃するもので、大隊指揮装置、中隊指揮装置、小隊指揮装置、発射機、弾薬庫といった内容で構成されています。


87式自走高射機関砲高所を飛行している敵を撃墜するためのものですが、演習では上空に向けての発砲が制限されるため、低空にやってきたヘリを狙うという想定での射撃が行われました


観測ヘリコプターOH-1です。乗員2名、最大速度約278km/hと、機動力重視の設計になっています。


演習中は対戦車ミサイルTOWを発射していた、対戦車ヘリコプター・AH-1S


多用途ヘリコプターUH-60JAは操縦2名+15名が乗り込むことが可能。 空中機動作戦や災害派遣など、さまざまな場面で用いられます。


3つ並んだタイヤが特徴的な87式偵察警戒車


91式戦車橋はさきほど紹介した90式戦車などを移動させるために、その名の通り橋を渡すことのできるもの。


92式地雷原処理車、その機能から、マインスイーパーという愛称がついています。


89式装甲戦闘車は、装甲兵員輸送車に武装・装甲を施した車輌で、人員輸送車としての機能が主なものです。


96式自走120mm迫撃砲は23tという重量級。


96式装輪装甲車は、陸上自衛隊で初めて制式採用された装輪装甲兵員輸送車と言われています。


軽装甲機動車はほかの装備のように「○○式」という風に制式化された年号が入っていませんが、これはかなり短い周期でモデルチェンジされる民生部品が多用されたためと言われています。


96式多目的誘導弾システム「中距離火力」演習に出演し射撃を披露していました。


CH-47JAは演習中、兵員を輸送し、ロープによる昇降を行う場面で使用されていたもの。


AH-64D「近距離火力」実演中 にヘリ火力としての威力を見せつけていました。

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in 取材,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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