ひたすら眠りと清潔さを追求した京都の次世代カプセルホテル「9h(ナインアワーズ)」に泊まってみました
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2009年12月にオープンした、京都寺町のカプセルホテル「9h(ナインアワーズ)」。ただのカプセルホテルではなく、「シャワー(1時間)」+「睡眠(7時間)」+「身支度(1時間)」=「9h(9時間)」の滞在で効率的に旅の疲れを癒し睡眠をチャージする「眠りの拠点」というコンセプトでできた「デザイン・カプセルホテル」とのこと。
近未来的な感じのカプセルそのものや、内外装からアメニティまで統一感のあるシンプルなデザインでオープン時はかなり話題となっていましたが、それでも「カプセルホテル」ということでためらっていた人も多いのではないでしょうか?というわけで、所用で京都へ行ったついでに「ものは試し」と泊まってみました。
詳細は以下から。nine hours
場所はこのあたり。阪急河原町駅から徒歩2分、京阪祇園四条駅・地下鉄四条駅から徒歩5分の寺町通り沿いです。
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外観はこんな感じ。
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すぐ隣にコンビニがあります。
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正面から見たところ。一目見てホテルだということが分からない人もいそうです。
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入り口で靴をロッカーへ入れ、フットロッカーの鍵をフロントに預けるシステムです。
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チェックイン時に渡される館内用スリッパとミネラルウォーター。
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チェックイン後は、男女別のエレベーターでロッカーフロアへ。ロッカーフロアは男性が9階、女性が3階。館内は1階以外すべて男女別フロアになっています。
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エレベーターホールからフロント方面を見たところ。京都らしく間口が狭く細長い物件ですが、白一色の内装と間接照明により、狭さを感じさせないことに成功しているようです。
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無線LANが使えるロビー。フロントに聞くとWEPキー(暗号キー)を教えてくれます。
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長時間仕事をするというより、ちょっとメールやSNSをチェックしたり、これから行くお店を調べたりするような使い方を想定しているようです。
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ロッカー・シャワーフロア。手前の扉はトイレです。
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中はこんな感じ。やはりここも真っ白です。
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細長い間取りですが、特に狭いという感じはしません。かなりピカピカで清潔な感じがしました。
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トイレの先にはロッカーがずらり。この中から、チェックイン時に渡された鍵と同じ番号のロッカーを探します。
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これは使用済みのタオルや館内着の返却ボックス。
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ロッカーを開けてみたところ。丈のあるコートなどをつるすのは厳しいかもしれませんが、ジャケットやシャツをかけて、2泊3日程度の旅行カバンやお土産の買い物袋などを入れられるくらいの大きさ。それより大きなスーツケースなどはフロントで預けた方が良さそうです。
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ロッカーの中に入っていた館内着。
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5分袖のトップスは背面にロゴが入っています。
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サイズが合わなかった場合はこの棚にあるストックと交換すればOK。
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ロッカースペースの奥は洗面台。ここで歯磨きや、朝チェックアウトする前の身支度をします。
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右手には歯ブラシやドライヤー、ティッシュなどが用意されています。ドライヤーは無印良品のもののようでした。
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オリジナルのハンドソープはハーブっぽい良いにおいがしました。リンデン・ブロッサム(菩提樹の花)の香りとのことです。
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クリアな歯ブラシは毛が硬めなタイプ。ハミガキは昭和刷子株式会社製の「薬用ビューティー21」という製品でした。
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さらに奥へ進むとシャワーブース。この時は昼の清掃直後だったようで、すべてのドアが開けてありました。
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右手には1回分ずつ包装された小袋のシャンプーなど。その奥にはバスタオル・フェイスタオルが用意されています。
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必要な数だけ取ればよいので、夜寝る前と朝チェックアウトする前の2回シャワーを浴びることもできるほか、旅行用のシャンプーを持って来ているという場合には、無駄が出ないようになっています。
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左からシャンプー・コンディショナー・ボディソープ。すべてシリコンフリーで玉の肌石鹸株式会社製。こちらもハンドソープと同じ「リンデンブロッサム」の香りとのことです。ちなみに編集部内では「ラックスに似ている」という意見もありましたが、「良い香り」か「くさい」かで言えば「良い香り」であるという点では満場一致しました。
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シャワーブースをのぞいて見たところ。手前が脱衣スペースになっています。
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シャワーヘッドはかなり大きめ。左手にはシャンプーなどを置く棚や、空き袋を捨てるゴミ箱が付いています。
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奥のすりガラスのドアを閉めると、「バスタブはあっち」というようなサインが。
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そこでそのサインをたどってみると……
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廊下のようなゾーンの奥にバスタブが見えます。
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撮影時は清掃直後だったようですが、夜シャワーを使った際にはお湯が張ってありました。京都の街を歩きまわって足腰が疲れた、というときには、シャワーだけでなくじっくりお湯につかって疲労回復をはかることもできるようです。
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ひととおりロッカー・シャワーフロアの探検が終わったところで、いよいよカプセルフロアへ移動。手前左にある2つのドアはトイレで、正面のドアがカプセルゾーンへの入り口となっています。
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ドアを開けたところ。床に書いてある番号をたよりに、ロッカーと同じ番号のカプセルを探します。
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出入り口のドアを閉めるとかなり暗くなるのですが、この時は自分のカプセルだけ明かりがついていたので、すぐに見つけることができました。チェックイン時に該当する番号のカプセルを点灯してくれる模様。
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というわけで、カプセルに突入してみましょう。
YouTube - 京都のカプセルホテル「9h(ナインアワーズ)」、カプセル内の様子
上の段の人は、ロッカー番号の場所にあるハシゴを上ってカプセルに入る仕様。2段ベッドのようでちょっと懐かしい気持ちになる人もいるかもしれません。上段と下段のカプセルは互い違いに並び、真上に人が寝るということがないようになっています。
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カプセルというより「スリープ・ポッド」とでも呼びたいような、SF映画っぽい雰囲気。宇宙船の中にあってもおかしくない気がします。
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左右枕元には、携帯電話やロッカーの鍵などを置いておくのに良さそうな棚。なお、眠っている人の迷惑にならないよう、館内では携帯電話はマナーモードにしておくのがルールです。
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カプセル内壁のカーブにフィットする枕。4つの異なる素材を6つの区分に分けて配置した合理的な構造が睡眠時の姿勢をサポートし、自然な寝返りを助けるとのこと。たしかに、いつもと違う枕のせいで肩が凝るということもなく、寝心地は良かったです。
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パネル左から、電源・非常ボタン・ルームライト・時計。寝る前に読書などをする際にはルームライトのスイッチで、照明を明るくすることができます。
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カプセル内に無線LANはありませんが、通信カードなどを持ちこめばここで仕事などもできないわけではありません。しかし、タイピング音などが眠っている人の妨げになる場合もあるので、特に夜間は控えた方がよさそうです。
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右側は、「寝室環境システム」の操作パネル。起床時刻を設定しシステムを起動させるとゆっくりと暗くなり、翌朝起床時刻に近づくと徐々に明るくなり、おだやかに目覚めることができます。光で概日リズムを修正してくれるので、特に海外からの旅行者で時差ボケがある人などには良いかもしれません。
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左の「ルームライト」ボタンでは明かりは消えないので最初は少しとまどったのですが、「寝室環境システム」を使わない場合には、一番右の「スリープ」ボタンで消灯できます。
YouTube - カプセルホテル「9h(ナインアワーズ)」、カプセル消灯
カプセル内から外を見たところ。
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出入り口はロールスクリーン式になっていて、鍵はありません。
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閉じたところ。完全に密閉されるというわけではないので防音性は高くなく、誰かが寝返りをうった音なども聞こえてくる程度なので、神経質な人には向いていないかもしれません。なお、周囲の人まで起こしてしまうのを防ぐためか、アラーム音による目覚ましは用意されていないのですが、今回宿泊した編集部員は眠りが浅く毎朝明け方に目覚めるタイプなので、残念ながら朝が苦手な人がアラーム音なしで光だけで実際に目覚められるかどうかの判断はつきませんでした
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泊まってみた感想としては、非喫煙者(全館禁煙となっています)の出張以外の一人旅の選択肢としては有りな気がします。ラウンジやテレビや冷蔵庫、客室内のインターネット接続環境といった、普通のビジネスホテルにはあるが「眠りの拠点」には必要のないものを省いたかわりに、「睡眠」と「旅の汗と疲れを洗い流すこと」にかかわる部分には徹底的にこだわり、質の高いものを用意しているという印象でした。どこを見ても清掃が行き届いていて非常に清潔感があり、シャワーも睡眠用カプセルも「密閉感」はありませんが、ある程度のプライバシーは保てる感じです。
あと、コートやマフラーなど荷物が増える冬にはロッカーが小さく感じられるかもしれないというのもあり、内装が全体的に涼しげなこともあって、ベストシーズンは春夏かな、と感じました。冬には泊まったことがないので断言はできませんが、夏の身軽な一泊旅行には向いている気がします。
カプセルホテルというものに泊まること自体今回が初めてだったので比較対象がないのですが、1泊4900円を高いと感じるか安いと感じるかは、求めているもの次第ではないでしょうか。朝から夜まで外で観光や食事を満喫し、ホテルではシャワーを浴びて寝るだけという人、宿泊施設に「清潔」と「合理性」を求める人は、一度泊まってみてもよいかもしれません。
2010年8月19日22:10追記:なお、9時間以内の滞在が割安になる「基本料金+時間料金」の新料金システムも2010年7月から導入されているようです。
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