2010年08月07日 23時53分取材

第22回なにわ淀川花火大会「水中打ち込み花火」「水中スターマイン」「ワイドスターマイン」、さらに新作花火など

第22回なにわ淀川花火大会、その第1回は平成元年からとなっており、わずか3000発だったのですが回を追うごとに巨大化、平成18年にはオール大阪で「なにわの花火大会」と改称、いまや大阪の夏の風物詩として最大規模を誇るようになり、一昨年の人出は50万人、昨年度は55万人になったそうです。なお、昨年度の打ち上げ数は約2万発、最大号数は8号。

また、なにわ淀川花火大会はその花火の多さだけが特徴ではなく、三社が競い合っているため、品質や芸術性の高いものが多くなっており、中でもメイン業者の國友銃砲火薬店は1819年から200年近く続く名門の花火業者となります。

というわけで、「水中打ち込み花火」「水中スターマイン」「ワイドスターマイン」、さらに新作花火などは以下から。
そもそも水上スターマインとは何かというと、水面で孔雀の羽のようにきれいに広がるダイナミックなスターマインのこと。この花火玉は空に打ち上げるのと同じ花火玉を水面に浮かせてその場で開かせているだけなので、星の半分は見えない川の底に消えて無くなります。仕掛けを行う上で最も注意が必要なのは水中からどのようにして浮かび上がらせるか。玉の半分以上を水面から浮かせておかなければきれいな半円状に広がらず、ほうきのように飛び出すだけなので、そうならないようにするのが花火師のもうひとつの腕の見せ所です。過去には岸から水面に向かって花火を打ち出して花火玉が水中から浮かんできて空気に触れた瞬間に開くという水中スターマインもありましたが、その日の風速・風向きによって到達距離のばらつきがあり、保安上の問題から廃止されました。

また、花火大会で打ち上げることができる最大の大きさは保安距離によって設定されており、これは打ち上げ場所から観客や付近の建物まで玉の大きさに合わせて一定の距離を置かなくてはならないという安全距離が法律で定められているためです。水上での花火大会が多いのはこの保安距離の規定があるためで、都会の中でそれだけの大空間が確保できるのは水上以外ではまず見あたらないため。ちなみに、なにわ淀川花火大会の保安距離は半径280メートル。花火の打ち上げの方法は、以前は筒の中で火炎によって鉄を真っ赤に焼き付かせ、花火師が花火玉をひとつずつ筒に放り込むやり方でしたが、事故も多く大変危険なものでした。近年の花火の打ち上げはコンピュータ制御による電気着火方式が主流。スイッチ動作で打ち上げが可能で、音楽に連動したものも登場しているとのことです。